”破滅博士”として知られるニューヨーク大学のヌリエル・ルビーニ教授は、仮想通貨取引所ビットメックスが「公然と組織的に不法行為に加担している」と名指しで批判した。
プロジェクト・シンディケートへの寄稿の中でルビーニ教授は、ビットメックスの最大100倍のレバレッジ取引について「個人投資家の貯金を不当に『清算ファンド』移している」と主張。あるブログを引用し、推定される個人投資家による負債の清算額がビットメックスの売上高の半分を占めていると述べた。
またルビーニ教授は、ビットメックス内部の者からの情報として、ロシアとイランの犯罪者やテロリストが「大きなスケールの」マネーロンダリング(資金洗浄)のためにビットメックスのサービスを使っていると指摘。ビットメックスもそうした取引から利益を得ていると批判した。
その上でルビーニ教授は、ビットメックスが規制されていないだけに会社の中で何が起きているか知ることは不可能と指摘。顧客確認の欠落によって「証券法と規制に違反している」と述べた。
これに対してビットメックスのアーサー・ヘイズCEOは、ブルームバーグの取材の中で「引き続き世界中の規制動向を注視して適用される法律や規制に従う」とした上で、「犯罪や価格操作、顧客の不当な扱いなど証拠のない主張を全て拒絶する」と反論。「とりわけ顧客は、我々が行う全ての中心にいる」と話した。
ルビーニ教授とヘイズCEOは先日台湾で仮想通貨が「未来」か「詐欺」かを巡って討論した。