リップル社は、韓国の送金業者3社がブロックチェーン基盤の支払いネットワーク「リップルネット」に加盟したと発表した。

今回加盟したのは、セントビー(Sentbe)、ハンパス(Hanpass)そしてワイヤーバーレイ(WireBarley)。リップルネットを使ってクロスボーダー(国をまたいだ)送金のスピード改善とコスト削減を目指す。

セントビーは、フィリピンやインドネシア、ベトナム、日本、中国など南と東アジアに強みを持っている。

リップル社の吉川絵美氏は、「韓国はフィンテック革命が起きる場所」と指摘。次のように述べた。

「韓国政府が2017年に送金業者をライセンス制にして以降、韓国の支払い業者は劇的に顧客の満足度を向上させた。我々は、現在も続く改善努力の一部になれることを嬉しく思う」

世界銀行によると、韓国が受け取った国際送金額は2018年に62億ドル(約6820億円)を突破した。韓国からの送金相手国で一番大きいのは米国で、全体の50%以上を占めている。2番目はマレーシアだ。

ロンドンのアジモとも提携

またリップル社は、ロンドンに拠点を置く送金業者アジモ(Azimo)との提携も発表した。XRPを利用する決済システムODL(オンデマンドリクイディティ)を使ってフィリピンへの送金を始める。

アジモのCEOは、「リップルのODLによってクロスボーダー送金のコストとスピードが大幅に削減された」とし「我々の顧客にも受け入れられている」と述べた。

リップルネットの利用によって、従来の銀行を使った送金よりコストが最大60%減ると言われている。

リップルの提携拡大続く

2月だけでリップルネットにはバングラデシュのバンク・アジア、メキシコのIMEなどの送金業者が加盟した。また、エジプトの大手金融機関ナショナル・バンク・オブ・エジプト(NBE)とリップルネット活用で提携。ペルシャ湾岸諸国への展開も視野に入れた。

今週、昨年にリップル社と提携した米送金大手マネーグラムが2019年第4四半期(10-12月期)の決算を発表。リップル社との提携以降で取引量が上がっていると述べた。

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翻訳・編集 コインテレグラフジャパン