【参院選と仮想通貨】藤巻氏、税制改正で有価証券取引税の提案も 再選後の計画を明かす

7月21日の参議院議員選挙に全国比例区から出馬する藤巻健史氏(日本維新の会)が、コインテレグラフ日本版のインタビューに応じ、再選後に仮想通貨税制改正をどのように進めていくか話した。

これまで藤巻氏は、国会で仮想通貨の税制改正を中心に活動してきた。

2017年、国税庁は「仮想通貨での売買益は雑所得(総合課税)、他通貨に交換した時も課税、仮想通貨で商品・サービスを購入した時も課税」と発表。これに対して藤巻氏は、最高税率が55%の雑所得からの税負担を軽減させて、仮想通貨を普及させることの重要性を訴えてきた。

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今回藤巻氏は、コインテレグラフ日本版に対して、再選後のロードマップを以下のように示した。

(議員会館で仮想通貨税制について話す藤巻健史氏)

①譲渡所得へ

藤巻氏は、総合課税の雑所得から譲渡所得になるのは「かなり近いのではないか」とみている。

譲渡所得の場合、5年以上保有していると、その期間の譲渡益にかかる税率は半分になる。また、雑所得では損益通算ができないが、譲渡所得の場合は可能。「雑所得よりよっぽどマシ」(藤巻氏)だ。

これまで国会での藤巻氏と国税当局の議論を見ていて、千葉商科大学の泉講師は「国税側は藤巻氏に完全に負けている」とみているそうだ。また、国税局が「”一応”譲渡所得でない」という言葉を使い始めていることに国税側の変化を指摘したという。

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②分離課税へ

藤巻議員によると、分離課税20%を達成するには2つの条件がある。

  1. 国の管理下に入っているということ
  2. 国のメリットになるということ

藤巻氏は、1はクリアしていると指摘。昨年4月にマネックスグループがコインチェックを買収したが、マネックス株の27%近くを保有しているのは静岡銀行。藤巻氏は、銀行法という極めて厳しい法律の管理下に置かれる銀行関連会社が仮想通貨事業をやっているということと解説し、「国の管理下に入っていると僕は理解している」と述べた。

2の国のメリットになるというところを説得することに関して藤巻氏は、もし当選すれば、「いろいろな形で追求して行く」と意気込んだ。

③有価証券取引税へ

最後に藤巻氏が掲げたのは、有価証券取引税の復活だ。現在は廃止されているが、有価証券取引税は、有価証券の譲渡を課税対象とし利益が出たか出なかったかに関わらず一定の税率を課す。

藤巻氏は次のように提案した。

交換所から外に出す段階で例えば0.5%だけ税金をかける。その他の税金は全部なし。1回だけ0.5%ならみんな文句はないだろう。少額送金の時にいちいち税金を計算する必要もない」

例えば、仮想通貨を100万円分買って1億円になっても、100万円の0.5%、つまり5000円を払えばよくなる。それ以降、税金は一切かかからないという仕組みだ。

また藤巻氏は、国税庁にとってもメリットがあると指摘する。

「国税は十分に税金が取れるのではないか。今だって全然取れていないんだから。(中略)過去にあった税制だからそんなに抵抗感はないと思う。新しいものを作ることは、役人はなかなかやらないけど、過去にあったものを復活させるだけならね。」

さらに、藤巻氏は税負担の公平性を担保できる仕組みであることも強調。「単純でみんなが文句を言わないくらいの低さで公平なのが一番いいかなと思っている」と述べた。

以上のように藤巻氏は、仮想通貨の税制改正は、①譲渡所得へ②分離課税へ③有価証券取引税へという順序でやることが理にかなっているとみている。FXの時のように5年以上かかることはなく、仮想通貨の場合はもっと早いだろうと予想した。

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藤巻氏は、21日に投開票される参議院議員選挙で再選するために選挙活動中だ。仮想通貨税制に関する政策では、「1.最高税率55%の総合課税から20%の分離課税へ!」、「2.損失の繰越控除を可能に!」、「3.仮想通貨間の売買を非課税に!」、「4.少額決済を非課税に!」の4本を柱に掲げている

文 Hisashi Oki
編集 コインテレグラフ日本版