仮想通貨カストディアンのプライムトラストの決済子会社バンクが、6月13日に米国で破産保護を申請した。この動きはデジタル資産カストディアンのビットゴーが、プライムトラスト買収に向けた覚書を締結した6月8日の発表からわずか数日後のことだ。

バンクの破産申請書によると、資産は1772万ドル、負債は540万ドルと記載されており、「フォートレスNFTグループ」に対する資産1750万ドルの「無許可譲渡」や、フォートレスに対する営業秘密および独自情報の不正送信があったとされている。

Excerpt from Banq’s bankruptcy filing detailing a summary of assets and liabilities. Source: Courtlistener

報道によると、フォートレスNFTグループは、バンクの元CEO、最高技術責任者、最高製品責任者によって設立されたとされ、現在バンクはこれらの主張についてフォートレスNFTグループと仲裁中だという。

破産申請のタイミングは、バンクの親会社プライムトラストのビットゴーによる買収が発表された直後であり、これが合意にどのような影響を与えるかはまだ不透明だ。

買収条件は明らかにされていないが、合意が成立すれば、ビットゴーはプライムトラストのペイメントレールと仮想通貨IRAファンドを買収し、資産管理サービスを拡充する。プライムトラストのネバダ・トラスト・カンパニーは、ビットゴーの南ダコタ州、ニューヨーク州、ドイツ、スイスにある規制トラスト企業ネットワークに加わる。プライムトラストのAPIインフラストラクチャと取引所ネットワークは、ビットゴーサービスと「1:1でマッピング」される。

「この買収により、ビットゴーは、機関投資家やフィンテックプラットフォーム向けに一連のソリューションを提供する初のグローバルデジタル資産企業となる」とビットゴーは述べている。

仮想通貨カストディ市場は急速に進化しており、最近の取引には、リップルが5月にスイスのデジタル資産カストディプロバイダーのメタコを2億5000万ドルでの買収といった案件がある。

プライムトラストを巡っては、1月にはスタッフの3分の1を解雇したと報じられている。また3月の銀行危機を受けて、バイナンスUSの顧客資金をプライムトラストのパートナー銀行ネットワークを通じて保管するようになった

ビットゴー自体は、昨年ギャラクシーデジタルに12億ドルで買収される寸前までいったが、取引がキャンセルされた後、契約違反でギャラクシーを訴えている

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン