ベネズエラのマドゥーロ大統領は、国有銀行のベネズエラ銀行に対して、独自の国有仮想通貨「ペトロ(PTR)」を全支店で受け入れるよう命じた。ベネズエラ財務省の公式ツイッターの7月4日付けツイートで明らかになった。
ツイートによると、同銀行の国有化10周年の記念イベントで、マドゥーロ大統領が「ベネズエラ銀行全支店でペトロ専用取引窓口を開くよう命令を出した」と発表したという。
ベネズエラの全国仮想通貨協会(ASONACRIP)のホセ・エンジェル・アルバレス会長は、仮想通貨メディアCCNに対して次のようにコメントした。
「法定通貨と仮想通貨が直接競合するハイブリッド経済に向けて、大胆かつ正しい決断を下した」
マドゥーロ大統領は6月19日、9億2400万ボリバル(約1443万円。1ボリバル=0.016円で換算)がデジタル青少年銀行および学生会に割り当て、若者向けにPTR用100万ウォレットおよび口座を開設したと発表した。
ベネズエラは昨年から、米国の経済制裁を迂回するため、石油に裏付けられた仮想通貨ペトロを展開している。最近ではベネズエラの同盟国キューバでも、制裁回避を狙い、仮想通貨活用に向けた検討が始まっている。
【関連記事:キューバが仮想通貨の活用を検討 米国の制裁回避狙う】
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版