ベネズエラ政府が石油に裏付けされた仮想通貨ペトロ(PTR)のプレセールを開始した。20日、フィナンシャルタイムズ紙が伝えた。

 既に8240万ペトロが法定通貨と主要仮想通貨で購入可能だが、ベネズエラ通貨ボリバルでは購入できない。

 ベネズエラのホセ・ビエルマ・モラ貿易・国際投資大臣によると、政府はポーランド、デンマーク、ノルウェーなどの海外投資家を惹きつけると共に、米国とEUによる経済制裁を迂回することを意図しているという。

 ニコラス・マドゥロ大統領はこれまで、1ペトロが石油1バレルの価値を持つペトロを1億ペトロ発行することを指示していた。大統領はペトロの販売を通じ60億ドル(約6500億円)超の調達を見込む。

 ペトロを購入して取引するには、投資家はベネズエラ政府が開発したペトロのデジタルウォレットをダウンロードする必要がある。ウォレットを入手すれば、ペトロを送金しようとする相手に教えることのできるアドレスが生成される。

 通貨ボリバル暴落により、ベネズエラ政府は同国経済を破綻から救う方策を模索せざるを得なくなった。ベネズエラのインフレ率は過去12カ月で4115パーセントに達し、ボリバルがその価値の96パーセントを失ったことで、同国経済は下降の一途を辿っている。

 

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Ana Heide