仮想通貨取引所大手ポロニエックス(Poloniex)は11月27日、仮想通貨トロン(TRX)ブロックチェーンにおける最大のDEX(分散型取引所)「TRXMarket(TRXマーケット)」の買収を発表した。新たな名称は「Poloni DEX(ポロニDEX)」とすることも明らかにした。買収額は非公開。

トロンとポロニエックスの関係

ポロニエックスは2019年10月19日、新会社ポロ・デジタルアセット(Polo Digital Assets)の傘下企業として、従来の親会社サークルからの独立を発表セーシェル共和国を拠点としており、2019年11月1日以降、米国顧客はポロニエックスで取引できなくなった。

またこの独立では、「アジアの投資グループ」が新会社に参加したことも発表。この点について米仮想通貨メディアThe Blockは、関係者の話としてトロン財団のジャスティン・サンCEOが新会社に出資したと報じた

サンCEOは自身のツイッターで、「私は何も買っていない。ただ私の友人たちに投資し、助けただけだよ」とコメント。新会社への資本参加を暗に認めていた。

ポロニエックスによる今回のTRXMarket買収については、何がどう変化するのかは明らかになっていない。

ポロニDEX上の11月27日付けの同社ブログ投稿には、「長期にわたりTRXマーケットの開発を維持するため、チームはポロニエックスからの買収提案を受け入れた。ポロニエックス傘下のDEXとして、新名称・新ブランド名『ポロニDEX』に変更する。公式ウェブサイトのURLはpoloniex.orgに変更された」とある。

今回買収におけるサンCEOの言動は、SNSユーザーを混乱させたようだ。仮想通貨アナリストのマティ・グリーンスパン氏は、DEX(分散型取引所)を概念の異なる存在(中央集権型の一般的な取引所)の制御下に置く方法について、サンCEOに疑問を呈している

ポロニエックスは、買収の結果としてトロンに長期かつ有益な効果をもたらすことを約束したようだ。前述のポロニDEX上のブログでは、「この買収はトロンのエコシステムにとって非常に重要な動きであり、ポロニエックスによる、トロンに対する信頼と認識を示すもの」と述べられている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン