仮想通貨取引所ポロニエックスは、米仮想通貨企業サークル傘下から離脱したと発表した。ポロニエックスは新会社「ポロ・デジタルアセット(Polo Digital Asset)」として、取引所サービスを展開していく。
サークルは18年2月、ポロニエックスを4億ドルで買収して傘下に収めたが、今回ポロニエックスが離脱することになった。サークルは、自社で発行するステーブルコイン「USDC」の事業に集中するとしている。
ポロニエックスの発表によれば、新会社「ポロ・デジタルアセット(Polo Digital Asset)」が取引所の事業を行う。ポロエニックスは今後新しいプラットフォームを開発するとしており、100人を雇用し、1億ドル以上の資金をつぎ込む計画だ。
新会社には複数の投資家が出資しているというが、具体的な名前は出ていない。サークルの発表では「アジアの投資グループ」と言及されているのみだ。米仮想通貨メディアのThe Blockは、サークル関係者の話として、トロンのジャスティン・サン氏が出資したのではないかと報じている。
今回のサークルからの離脱により、ポロニエックスは米国人へのサービス提供を停止する方針も発表した。11月1日から米国人はポロニエックスで取引できなくなる。
ポロニエックスは以前から、米国の規制が不透明であると訴えていた。既に30種類以上の仮想通貨について、米国人への提供を止めている。また今年7月には、英領バミューダ諸島に子会社を設立していた。
一方、サークルはステーブルコイン「USDC」に経営資源を集中させていくようだ。今年7月にペイメントアプリ「サークルペイ」を終了することを発表。9月にはリサーチ事業を停止することを発表。そして今回は取引所事業から手を引くことになる。
サークルは昨年10月にクラウドファンディングプラットフォーム「シードインベスト」を買収しており、今後は仮想通貨とクラウドファンディングを組み合わせた新しいサービス導入を目指しとしている。