バイナンス・ジャパンは10月9日、キャッシュレス決済大手のPayPayと資本業務提携契約を締結したと発表した。PayPayはバイナンス・ジャパンの株式40%を取得し、持分法適用会社とした。両社は暗号資産とキャッシュレス決済を新たなデジタル金融サービスの提供を目指すとしている。
今回の提携により、バイナンス・ジャパンのアプリ上で「PayPayマネー」を使った暗号資産の購入や、暗号資産売却時のPayPay口座への出金が可能になる見通しだ。
バイナンス・ジャパンの千野剛司社長は、「PayPayの圧倒的なユーザーベースと、バイナンスの革新的テクノロジーを融合することで、日本全国でより身近なWeb3体験を提供できる」とコメント。一方、PayPayの金融戦略本部長の柳瀬将良氏も「バイナンスを利用するユーザーにPayPayの利便性と安全性を備えたソリューションを提供していく」と述べた。
バイナンス・ジャパンは、2023年から日本で暗号資産交換サービスを開始している。今回の提携は、世界最大級の仮想通貨取引所であるバイナンスグループが、日本市場でより広いユーザー層にアクセスする足がかりとなりそうだ。
一方のPayPayにとっては、キャッシュレス決済を軸とした金融プラットフォーム戦略の拡張を意味する。ユーザーは日常の決済に加えて、投資・運用といった領域にも同社アプリを通じてアクセスできるようになる可能性がある。