グローバル決済プラットフォームのペイパルが、仮想通貨の取り扱いを拡大し、チェーンリンク(LINK)およびソラナ(SOL)への対応を開始する。これにより、米国在住のユーザーは、両トークンの購入・売却・送金が可能となる。

ペイパルは4月4日、LINKとSOLのサポートを今後数週間かけて順次展開すると発表した。これは、ペイパル傘下のモバイル決済サービス「Venmo」のユーザーにも提供される。

ペイパルによれば、2023年には約8300万人がVenmoを少なくとも一度は利用したという。ペイパルの全体的なリーチは、2023年12月時点で約4億2800万アカウントに達しており、その大多数が米国のユーザーで占められている。

なお、ペイパルの仮想通貨サービスは米国内の居住者に限定されている。

同社で仮想通貨・ブロックチェーン部門を率いるメイ・ザバネ氏は、今回の対応拡大について「仮想通貨に対する消費者需要の高まりに応えるもの」と説明している。

「ペイパルおよびVenmoにおける対応トークンの拡充により、ユーザーはより柔軟で多様な選択肢とアクセスを得られる」とザバネ氏は述べた。

これにより、ペイパルが米国内で提供する仮想通貨は合計7銘柄となり、自社の決済ステーブルコイン「ペイパルUSD(PYUSD)」も含まれている。

ペイパルのステーブルコイン戦略

2023年にPYUSDを発行したことで、ペイパルは仮想通貨市場への本格的な参入を果たした。ローンチから約1年後の2024年8月、PYUSDは初めて時価総額10億ドルを突破している

ただし、その後の市場データによると、PYUSDの流通供給量は約7億6000万ドルまで減少している。

ペイパルのPYUSDの時価総額 Source: DefiLlama

実用性を示す一例として、ペイパルは2023年10月、グローバルコンサルティング企業アーンスト・アンド・ヤングへの請求書支払いをPYUSDで決済している(支払額は非公開)。

流通供給量では、PYUSDはUSDTやUSDCなどの主要ステーブルコインには及ばないが、業界への影響力は小さくないとする声もある。

ポリゴン・ラボのCEOマーク・ボイロン氏は、コインテレグラフのインタビューで「ペイパルやストライプのような企業が、ステーブルコイン導入を促進してきた」と述べた。規制当局や企業が技術に対する理解を模索する中で、こうした民間企業の関与が大きな推進力になっていると強調した。