米国のフィンテック大手ペイパルは、ペイパルコインという独自ステーブルコインを計画していることが明らかになった。ペイパルの仮想通貨・デジタル通貨担当の幹部がブルームバーグに認めた。

報道によれば、最初のきっかけは開発者スティーブ・モーザー氏がペイパルのiPhoneアプリのソースコードの中にその証拠を見つけたことだ。これについて、ペイパルの仮想通貨・デジタル通貨担当の上級副社長であるジョゼ・フェルナンデス・ダポンテ氏はステーブルコイン開発を進めていることを認め、次のように語った。

「私たちはステーブルコインを模索している。私たちがこれを前進させようとする場合には、もちろん関連する規制当局と緊密に協力する」

PayPal Coin logo found inside of PayPal app. Source: PayPal iPhone app

モーザー氏の発見は、ペイパルが米ドルとペッグしたステーブルコインのペイパルコインを構築していることを明らかにした。同社の広報担当者は、ペイパルアプリ内にあったコードと画像は、社内ハッカソンで構築されたものだと説明している。そのため、ブルームバーグが指摘するように、ステーブルコインの最終的な名前やロゴ、機能は変更されるかもしれない。

ダポンテ氏は2021年11月のインタビューの中で、ペイパルは「決済専用のステーブルコインをまだ見ていない」と語っていた。同氏によると、ステーブルコインはネットワークのセキュリティを確保しながら大規模な決済をサポートする必要があり、「規制やその枠組み、この分野で必要なライセンスの種類を明確にする必要がある」と付け加えていた。

ペイパルは既に仮想通貨分野で新しいサービスを展開している。昨年9月、同社は英国市場向けに新しい仮想通貨取引サービスを開始している。ユーザーはビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)の4つの主要通貨を取引できる。