決済大手のペイパル(PayPal)が独自の仮想通貨(暗号資産)を発行する可能性が噂されている。

デジタル資産管理のコインシェアーズでCSOを務めるメルテム・デミアーズ氏は、ペイパルが仮想通貨対応を発表したニュースを聞いたことで、ペイパルが独自トークンを発行するのではないかと予想する。CNBCのインタビューで21日、デミアーズ氏はペイパルが仮想通貨に対応したことは、自社の仮想通貨発行のためではないかと予想した。

「今後6~12ヶ月以内に、多くの決済会社で見られるデジタルドルと同様のデジタル通貨を、PayPalが立ち上げることになっても、私は驚かない」

ペイパルは2019年6月に創設されたフェイスブックのリブラ協会の創設メンバーの一社だったが、同年10月に脱退している。デミアーズ氏は、この脱退時からペイパルが仮想通貨の発行に興味を持ち始めたのではないかと推測している。

ペイパルのCEOであるダン・シュルマン氏はリブラ協会脱退後に、規制とコンプライアンスが世界的に信頼される企業であるペイパルにとって基盤になると発言。さらに「リブラとは競合しない」製品を開発しているとも述べていた。

既報のように、ペイパルは仮想通貨カストディを手がけるビットゴーを含む仮想通貨関連企業の買収に向けて交渉を開始していると報じられている。

ペイパルは21日、ビットコイン(BTC)やイーサ(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)を含む多くの仮想通貨をペイパルのデジタルウォレットで直接購入と保有、販売ができる機能を導入すると発表。

この機能によって、ユーザーは2021年初頭から、2600万店舗を超えるペイパルの加盟店で買い物をする際に仮想通貨を使用できるようになる。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン