フェイスブックの仮想通貨リブラによって中央銀行と商業銀行の役割は薄れるが、決済プラットフォームのペイパルにはどちらにしろ未来がない。100倍レバレッジで知られる仮想通貨取引所ビットメックスのアーサー・ヘイズCEOが、台湾のニュースネットワーク「ブロックテンポTV」とのインタビューの中で考えを明かした。

ヘイズ氏は、リブラを最も恐れるべきセクターは銀行と指摘。将来的にリブラは、ローンやその他の金融サービスなど銀行セクターが牛耳っている領域に入ってくると予想した。

「仲介業者としての商業銀行を完全に排除することになるかもしれない。そして、彼らの収入源を破壊するかもしれない」

ただ、世界的な決済プラットフォームのペイパルに対してヘイズ氏はさらに厳しい視線を向けた。現在米国でベンモなどの決済スタートアップに追い上げられているペイパルだが、ヘイズ氏は「どちらにしろ終わっている」と指摘。リブラは無関係と話した。

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ヘイズ氏は先日、「破滅博士」ことニューヨーク大学のルビーニ教授と台湾で討論。ビットコインは、決済手段というより金融プライバシー保護の手段として真価を発揮するするとみており、リブラともライバル関係ではないという見方を示した。

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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版