ステーブルコイン「パクソス・スタンダード」(PAX)を発行するパクソスは、同トークンを米ドルに即座に換金できるようになったと発表した。同社が5月13日にブログで明らかにした。

発表によると、同社プラットフォーム上に入金されたパクソス・スタンダードは、最低金額の制限や入出金手数料なしに、即座に米ドルとして銀行口座に入金することができるという。また、同トークンをデジタル版の米ドルと見据え、プラットフォーム上ではPAXが米ドルが1つの残高として米ドル表示されるという。同社は以下のように述べている。

「我々はこれまでに、PAXの換金窓口を1日限定、4時間だけ公開したが、今後は継続して換金サービスを即座に提供できるようになった」


パクソスは2018年9月に、米ドルと1対1の比率で連動する仮想通貨イーサリアム(ETH)ベースのステーブルコインPAXを発行。ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の厳しい監視・規制の上で承認されている点が、他のステーブルコインと異なるとされる。

先月には、エンタープライズ向けのブロックチェーンプラットフォームを手がけるオントロジーが、パクソスが規制当局の認可を得た初めての米ドル連動型のステーブルコインであり、複数の取引所にサポートされている他、米ドルの準備金も連邦預金保険公社(FDIC)に登録された銀行に保管されていると述べている。

パクソスは、仮想通貨取引所「イットビット」として設立された後現在の社名に改名。2018年5月には、ブロックチェーン基盤のサービスを金融機関に提供するなどの業務を強化するため、6500万ドル(約72億円)を調達していた。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版