P2P(ピア・ツー・ピア)仮想通貨取引所Paxfulの閉鎖により、世界中のコミュニティが代替手段を探し始めているが、ナイジェリアの仮想通貨コミュニティには大きな影響を与えたようだ。

4月4日、Paxfulはその運営を停止することを宣言した。創設者でCEOのレイ・ユーセフ氏のブログによると、この決定の理由は「主要スタッフの離脱」と規制環境によるものだという。

チェイナリシスによるレポ―トによると、調査対象となった154か国の中で、ナイジェリアは仮想通貨の採用と使用において8番目にランクインする仮想通貨大国の1つだ。ナイジェリアにおける仮想通貨の受け入れと使用は、PaxfulがP2P技術の利用がリードする形となっていた(だが仮想通貨産業を拡大させるまでには至らなかったが)。

ナイジェリアの仮想通貨ユーザー、エマニュエル・スセグ氏は、Paxfulのシャットダウンは「愛する人の死に等しい」と感じるとコインテレグラフに語っている。彼にとって、Paxfulは2015年から利用していたプラットフォームだ。彼はビットコインとAmazonやAppleのギフトカードとを取引していた。

Paxfulのナイジェリアコミュニティのもう一人のメンバーであるデータアナリストのオビナ・ウゾイジェ氏は、キャリア初期にPaxfulを使用して、雇用主からの支払いで受け取ったドルをナイジェリアナイラに交換していたという。一部のPaxfulユーザーは、国際企業のために働くナイジェリアのフリーランサーにSkrillというオンライン決済プラットフォームを使って支払いをしていたため、フリーランサーは簡単にビットコインまたは現金に交換できた。ウゾイジェ氏は、今回の事業停止により、ナイジェリアの他の仮想通貨愛好家たちは、仮想通貨マーケットプレイスの未来がどうなるのかと心配していると説明している。

一部のコミュニティメンバーは、ユーザーが自分の資金を回収できるかどうかを心配するツイートを投稿している。しかし、ユーセフ氏はツイートで、Paxfulチームがユーザーの送金をクリアするために作業していることを保証した