バイナンススマートチェーン(BSC)を使って構築された分散型取引所(DEX)のパンケーキスワップが24時間の取引量でイーサリアムを超えたことが分かった。手数料の安さとコミュニティが急速に育っていることでBSCを使ったプラットフォームでの取引量が急増している。
ダップレーダーのデータによると、イーサリアムの取引量が155万であるのに対し、パンケーキスワップは200万以上となった。さらにBSC全体では600万以上となっている。
BSCにおける取引量上位5つのプラットフォームはパンケーキスワップを筆頭に、Mdex、セーフムーン、パンケーキバニー、ヴィーナスプロトコルとであることを最近バイナンスが明らかにした。
Top 5 Txs contributors
— Binance Chain Community (@BinanceChain) April 20, 2021
1. @PancakeSwap
2. @Mdextech
3. @safemoon
4. @PancakeBunnyFin
5. @VenusProtocol https://t.co/dG3gdW3ibM
パンケーキスワップの共同創業者の一人であるHopsシェフ(パンケーキスワップではスタッフをシェフと呼ぶ)はコインテレグラフに対し、ユーザーから支持されたことがプラットフォームの成功につながったことを強調。さらに「パンケーキスワップの強みは安価な手数料に加えて、非常に強力なコミュニティに恵まれていることや、ユーザーフレンドリーな体験に注力していることだ」とし、次のように手数料が高騰するイーサリアムを暗に批判した。
「ユーザーの定着率は全体的に非常に高く、これはユーザーが取引手数料だけで100倍の金額を支払う環境に戻ることは非常に難しいという事実に起因している」
パンケーキスワップはBSC上で構築された10億ドル規模のプロジェクト。ネイティブトークンであるCAKEは2021年に入ってから4500%以上上昇している。現在は28ドルで取引され、過去24時間で17%以上上昇している。
分散型取引所の中でも高い取引量を誇るユニスワップと同様、パンケーキスワップは、分散型金融(DeFi)へのエントリーポイントを提供している。ボラティリティが依然として高い一方で、大きな利益が得られる可能性があるDeFiプロジェクトに注目する投資家は、中央集権型取引所に上場する前にトークンを手に入れようと、分散型取引所に集まっている。
パンケーキスワップは22日、日本時間23日の午後2時からプロトコルのバージョン2への移行を予定していることを発表した。移行後、パンケーキスワップは古いタイプのLP(流動性プロバイダー)トークンに対する報酬提供を停止し、新しいタイプのLPトークンに対する報酬の提供を開始する。ユーザーは、既存の料金体系から、移行候補である4つの料金体系のうち1つに投票する。
Hopsシェフは、バージョン2を、単一の製品の提供ではなく、「グッズでいっぱいの冷蔵庫」と表現している。ユーザーは、「新しい製品の提供やユーザーへのインセンティブや報酬、さらには、次のレベルに進むために既存の製品に新しい材料を加えること」ができるという。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン