中国で、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の導入が急速に進んでいる。大手銀行が、デジタル人民元を使えるATMを大量に設置しているというのだ。

中国国営通信の新華社は金曜日、中国人民銀行が管理するCBDCのデジタル人民元が、北京の各地に置かれた3000台以上のATMで入出金可能になったと伝えた

報道によると、中国工商銀行北京支店は、デジタル通貨に対応するATMを3000台以上設置し、中国の首都でデジタル人民元の完全な取引を可能にした最初の銀行となった。

中国のCBDC試験運用に関わった別の大手銀行である中国農業銀行も、北京有数のショッピング街、王府井に10台以上のATMを設置した。既に報じられている通り、国営の農業銀行は今年1月にデジタル人民元のATMをデビューさせ、顧客は深圳市内で選定されたいくつかの支店でデジタル通貨の入出金を行えるようになった。

農業銀行は、デジタル通貨用のウォレット開発に積極的に取り組んできた。

中国政府は、進行中のデジタル元試験運用の一環として、デジタル通貨宝くじを通じて北京でのデジタル人民元普及を積極的に促進してきた。くじは「紅包」キャンペーンと呼ばれ、北京の住民に4000万デジタル元(620万ドル)を配布するというもの。賞金のデジタル通貨は、6月20日まで使用することができる。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン