昨年末に発生したオービットチェーンのハッキング事件で8200万ドルの被害をもたらした犯人が、5カ月間の「沈黙」を破り、4770万ドル分を仮想通貨ミキサー「トルネードキャッシュ」に移動させた。
ブロックチェーン分析会社アーカムインテリジェンスによると、6月8日に1万2932ETH(4770万ドル相当)が7回のトランザクションで新しいアドレスに移動され、その後トルネードキャッシュに送金された。

このハッキングによる被害額は8200万ドルと報じられていたが、アーカムの最近の投稿によれば実際の被害額は1億ドルに近いという。
「彼らは5カ月前にオービットチェーンから1億ドル以上のETHとDAIを盗み、それ以来沈黙していた」と、アーカムは6月8日のX投稿で述べた。
イーサスキャンのデータによれば、トルネードキャッシュに送られた4770万ドルのETHは、主に100ETHずつのバッチで送金された。
ハッカーは盗んだ2000万ドルのDAIや他のコインを移動させていない。彼らの現在の残高は7120万ドルで、そのうち5110万ドルがETH、その他は少量のラップドビットコイン(wBTC)、ラップドイーサ(wETH)、オービットチェーン(ORC)、USDコイン(USDC)だ。
このハッキングは2023年12月31日に発生した。オービットチェーンは翌日にこのハッキングを確認し、各国の法執行機関と積極的に連携していると発表した。「攻撃者の特定や盗まれた資産の回収につながる決定的な情報を提供した者には報奨金を支払う」とオービットチェーンのXアカウントは1月11日に投稿した。「最大800万ドルの報奨金を提供する」という。
オービットチェーンは、コスモスエコシステム全体でデータと価値を転送するためにインターブロックチェーンコミュニケーションプロトコルを実装している。
DefiLlamaによると、チェーン上の総ロック価値は約3700万ドルがある。ハッキングの数時間前の12月31日のTVLは1億4925万ドルだったことから、そこから75%以上減少している。TVLは2022年8月には3億1300万ドルのピークに達していた。

2024年第1四半期には、ハッカーが仮想通貨で5億4270万ドルを盗んでおり、2023年の同期間と比較して42%増加している。
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