ハッカーはクロスチェーンプロトコルであるオービットチェーンのブリッジングサービスであるオービットブリッジを攻撃し、合計8200万ドルを不正に取得したという。

12月31日のX(旧Twitter)への投稿で匿名ユーザーKgjr氏は、オービットチェーンのブリッジプロトコルからの大量の流出を指摘している。オンチェーン分析を手掛けるOfficer CIA氏とブロックチェーンセキュリティ企業Cyversも同様の情報を投稿している。

ブロックチェーン分析プラットフォームArkham Intelligenceのデータによると、ハッカーは合計で8168万ドルの資金を不正に持ち逃げしたと見られる。

5回の別々の取引で、3000万ドルのテザー(USDT)、1000万ドルのUSDコイン(USDC)、9500イーサ(ETH)、231ラップドビットコイン(WBTC)、および1000万ドル相当のアルゴリズム型ステーブルコインDAIが新しいウォレットに移された。

オービットチェーンプロトコルは、モジュラーレイヤー1ブロックチェーンであるクレイトンネットワーク(KLAY)と強い関連があると理解されている。クレイトンのブロックエクスプローラーのデータによると、クレイトンネットワーク上での時価総額で最大の資産8つは、オービットブリッジ上のラップド資産である。

この攻撃が具体的にどのようなものであるかはまだ不明だ。コインテレグラフはオービットチェーンとクレイトンにコメントを求めたが、すぐには返答がなかった。

2018年に韓国で立ち上げられたオービットチェーンは、異なる分散型ネットワーク間のクロスチェーン転送に主に焦点を当てたマルチアセットブロックチェーンだ。通常、EVM(イーサリアム仮想マシン)互換ネットワークとクレイトン間の資産転送に使用される。

オービットチェーンは、同様に聞こえる名前を持つクロスチェーンブリッジングプロトコルであるオービターファイナンスとは別のエンティティである。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン