ハッカーはクロスチェーンプロトコルであるオービットチェーンのブリッジングサービスであるオービットブリッジを攻撃し、合計8200万ドルを不正に取得したという。
12月31日のX(旧Twitter)への投稿で匿名ユーザーKgjr氏は、オービットチェーンのブリッジプロトコルからの大量の流出を指摘している。オンチェーン分析を手掛けるOfficer CIA氏とブロックチェーンセキュリティ企業Cyversも同様の情報を投稿している。
Looks like orbit bridge is getting drained right now, different fresh wallets for wbtc usdt usdc and dai, test tx's showup on orbit bridge scanner but bigger ones doesnt. Wallets bellow pic.twitter.com/zlUbT0HrO2
— Kgjr (clueless333) (@KGJRTG) December 31, 2023
ブロックチェーン分析プラットフォームArkham Intelligenceのデータによると、ハッカーは合計で8168万ドルの資金を不正に持ち逃げしたと見られる。

5回の別々の取引で、3000万ドルのテザー(USDT)、1000万ドルのUSDコイン(USDC)、9500イーサ(ETH)、231ラップドビットコイン(WBTC)、および1000万ドル相当のアルゴリズム型ステーブルコインDAIが新しいウォレットに移された。
オービットチェーンプロトコルは、モジュラーレイヤー1ブロックチェーンであるクレイトンネットワーク(KLAY)と強い関連があると理解されている。クレイトンのブロックエクスプローラーのデータによると、クレイトンネットワーク上での時価総額で最大の資産8つは、オービットブリッジ上のラップド資産である。
この攻撃が具体的にどのようなものであるかはまだ不明だ。コインテレグラフはオービットチェーンとクレイトンにコメントを求めたが、すぐには返答がなかった。
2018年に韓国で立ち上げられたオービットチェーンは、異なる分散型ネットワーク間のクロスチェーン転送に主に焦点を当てたマルチアセットブロックチェーンだ。通常、EVM(イーサリアム仮想マシン)互換ネットワークとクレイトン間の資産転送に使用される。
オービットチェーンは、同様に聞こえる名前を持つクロスチェーンブリッジングプロトコルであるオービターファイナンスとは別のエンティティである。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン