ケンブリッジ大学のオルタナティブ金融センターが12日、今年の仮想通貨の利用者が1700万人増加したとする調査結果を公表した。調査によると、本人確認済みの仮想通貨ユーザーは、18年第3四半期時点で合計3500万人を突破。弱気相場の続く仮想通貨市場とは裏腹に、昨年の1800万人から2倍近く仮想通貨ユーザーが増えたことになる。

Total crypto users, number of account and verified individuals

(Total crypto users, number of account and verified individuals. Source: Cambridge Centre for Alternative Finance

ブルームバーグは、弱気相場に対する仮想通貨ユーザーの増加を「今後市場が回復する可能性があることを示唆している」と分析。「おそらく仮想通貨ユーザーの大半は依然として投機筋や長期投資家だと考えられる」とも指摘している。

ケンブリッジの研究チームは、180の企業・個人からデータを集めた。カバーする国は47か国に及ぶ。研究チームは、どのような層が仮想通貨に投資しているのかについて考察している。「従来からの利用者であれ、新規の利用者であれ、大多数は企業ではなく個人」である。調査結果が示すように、彼らは「趣味で投資をする個人投資家や消費者で、より良い投資先や支払い方法を求める人たち」だろうと分析している。

悲観的な相場の下、ドル建ての運用資産の規模が縮小している。仮想通貨ファンドのグレイスケールのビットコイン投資信託は、ビットコイン(BTC)の預入れが最高を記録。同社のBTC保有額は全体の供給量の1%を上回った