クレジットカード大手のマスターカードは、世界最大の仮想通貨取引所バイナンスと提携し、ラテンアメリカで新しいプリペイド仮想通貨カードを立ち上げた。

1月30日、バイナンスはブラジルで「バイナンスカード」を発売すると発表した。この新しいカードは、ブラジルの中央銀行が規制する決済機関であるDockが発行するものだ。

この新しいカードにより、ブラジル国内の新規および既存のバイナンスユーザーは、仮想通貨で購入や請求を行うことができるようになる。バイナンスによると、このカードはベータテスト段階にあり、「今後数週間のうちに広く利用できるようになる」予定だ。

ブラジルは、8月のアルゼンチンに続き、バイナンスが仮想通貨カードを発売した2カ国目となる。発表によると、ブラジルはバイナンスにとって世界でもトップ10に入る市場だ。

バイナンス・ブラジルのゼネラルマネージャーであるギエルメ・ナザール氏は、このカードが「より広い仮想通貨の使用と世界的な普及を促す重要なステップ」であると述べ、「決済は仮想通貨の最初の、そして最も明白なユースケースの1つだが、採用にはまだ多くの余地がある」としている。

このカードは、14の仮想通貨から法定通貨へのリアルタイム変換を可能にする。特典として、対象商品の購入で最大8%の仮想通貨によるキャッシュバック、一部のATMでの引き出し手数料がゼロになるという。

マスターカードの「2022 New Payments Index」によると、ブラジルは仮想通貨の使用率と導入率で世界平均をリードしている。35,000人以上の回答者を対象としたグローバル調査では、ブラジル人の49%が過去1年間に少なくとも1回、仮想通貨関連の取引を行ったことが判明し、世界平均の41%に比べて高い数字になっている。