仮想通貨トレーダーの間で、ビットコインが再び11万ドルを突破するとの期待が高まっている。しかし、このような楽観的なムードは必ずしも好材料とは言えないと、ブロックチェーン分析プラットフォーム「サンティメント」が警告している。
強気コメントが3週間ぶりの高水準に
サンティメントのデータによると、ビットコイン(BTC)に関するコメントでは、弱気な投稿1件に対して強気な投稿が1.51件と、過去3週間で最も高い強気・弱気比率を記録した。
データはX、レディット、テレグラム、4chan、ビットコイントーク、ファーキャスターなど複数のプラットフォームから収集された。
サンティメントのアナリストであるブライアン・クインリヴァン氏はコインテレグラフに対し、「市場は明らかに11万ドル超えを大きく期待し始めている」と語る一方で、こうした強気なムードの急増が6月11日や7月7日の下落局面の直前にも見られたと指摘した。
「市場価格は常に群衆の予想と逆方向に動く。個人投資家は感情的な判断で繰り返し損をしている」とクインリヴァン氏は述べた。
同氏によれば、7月7日にはビットコイン価格が一時10万9595ドルのローカルトップをつけた後、すぐに10万7681ドルへと反落しており、このとき強気コメントの急増が確認されたという。
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一時的な調整を経て最高値更新か
クインリヴァン氏は、ビットコインが5月22日に記録した過去最高値11万1970ドルを更新する前に「軽微な調整」が入る可能性が高いと見ている。
記事執筆時点でビットコインは10万8791ドル付近で推移しており、過去7日間で2.84%上昇している。
さらに同氏は、1万~10万BTCを保有するクジラウォレットの動向に注目しており、「ここ最近の動きが不自然なほど静かである」と指摘。過去1週間でこれらのウォレットは1万4140BTCを売却しており、市場への警戒感をにじませている。
「クジラが買い集めると価格は追随し、逆に売却したり買い集めを止めたりすると、仮想通貨全体の時価は下落する傾向にある」と同氏は語った。
ただし長期的には強気の見方を維持しており、過去6カ月間にわたるクジラやシャーク(中規模保有者)の安定した買い増しがその根拠だとしている。
今後のマクロ要因に注意
一方、デジタル資産取引企業XBTOの最高商務責任者ハビエル・ロドリゲス・アラルコン氏は、今後数週間で仮想通貨市場の回復力が試される可能性があると述べた。
米国の関税発動期限が8月1日へと延期されたことにより、トランプ大統領に関連する懸念は一部後退したものの、ビットコインの価格動向に影響を与えうる他のマクロ経済的要因も依然存在するという。
特に、今週水曜に予定されている米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策会合議事録の公表が、仮想通貨市場全体に影響を与えるがあり、「リスク資産にとって大きな逆風となる可能性がある」と指摘した。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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