イーサリアム共同設立者でコンセンシスCEOであるジョセフ・ルービン氏は、巨額損失をテザーで補填したなどとして訴追されたビットフィネックスに関して、改善の兆しが見られないと悲観的な見方を示した。ブルームバーグが5月9日に報じた

ルービン氏はニューヨークで開催された流動性サミットに際したインタビューで、「ビットフィネックスは相当に混乱しているようで改善の兆しが見られないテザーはより流動的な取引の効果を狙ってさまざまな組織で使用されており、我々のエコシステムにはある意味重要だ」と述べた。ルービン氏はまた、テザーとビットフィネックスを取り巻く混乱が他のステーブルコインの成長を後押しする可能性があると指摘し、以下のように述べた。

「他にもステーブルトークンはある。それも数多く。そういったトークンがこの件で好転するだろう。それはとても良いことだ」


ルービン氏は、「地球上のすべての価格が操作されている」とし、「十分なリソースを持つプレイヤーが業界に参入して価格操作ができるなら間違いなくそうするだろう。だから我々はより良いシステムを構築する必要がある」とも述べた。

既報の通り、4月下旬、ビットフィネックスが8億5000万ドル(約949億円)相当の損失を出し、その損失をテザーで補填したなどとしてニューヨーク州の司法長官に訴追された。ビットフィネックスはこれに対して反論声明を出していた。

テザーのステーブルコインはドル建ての予備金によって全額担保されておらず、実際には米ドルやその他の予備金で74%しか裏付けられていないとされる


翻訳 ロシアンOLちゃん
14歳の時に来日してから日本が好きになり、日本語の勉強を始める。大学卒業後、商社、PEファンドなどを経て、現在ではブロックチェーン産業に携わり、SNSでロシアや欧州のブロックチェーン、クリプト情報を発信している。

編集 コインテレグラフ日本版