パンテラ・キャピタルのゼネラル・パートナーであるコスモ・ジャン氏は、いまだほとんどの人が仮想通貨を所有していないため、仮想通貨ブームに乗り遅れた投資家にもまだ参入のチャンスがあると語った。

ビットコイン(BTC)は史上最高値の12万6000ドルを突破したばかりだが、ジャン氏は7日のCNBC番組『Fast Money』で次のように述べた

「数週間前にバンク・オブ・アメリカが行った調査によると、60%以上の投資家がデジタル資産を0%しか保有していないと回答している。これはかなり大きな数字だ。つまり、『もう遅い』という考えは誤りだ。ほとんどの人がまだ持っていないのだから」
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パンテラ・キャピタルのジャン氏 Source: YouTube 

仮想通貨の保有率は依然として低水準

全米仮想通貨協会が5月に発表した『2025年版ステート・オブ・クリプト』レポートによれば、米国の成人のうちわずか21%しか仮想通貨を保有していないという。

ApeX Protocolの9月レポートによると、世界的に見ると、仮想通貨普及率が最も高いのはアラブ首長国連邦(UAE)だが、それでも25.3%にとどまる。

ストックウィッツの市場責任者トム・ブルーニ氏は9月に、「ビットコインの価格が頻繁に上昇するため、『もう遅い』と感じて投資をためらう人が多い」コインテレグラフに語っていた

「次の主役はアルトコイン」

ジャン氏は、仮想通貨市場がまだ大きな成長余地を残していることに加え、ここ数年は「ビットコインの正統性を確立する時期だった」と述べたうえで、今後はアルトコインが主役になる番だと語った。

「次のステップに進む時が来ている。米国議会による新たな立法は、イーサリアムやソラナといった他のデジタル資産にも居場所を与えるものだ。これらは急速に成長している大規模テックプラットフォームであり、ソラナは次世代の巨大テック企業になる可能性があると考えている」

なお、トランプ大統領は7月にステーブルコインを規制する「GENIUS法」へ署名しているが、最終的な規制施行はまだ行われていない。

一方で、仮想通貨市場構造を整備する「CLARITY法」も年内にトランプ氏の机に届く見通しだ

ETF需要が爆発 「逆風が追い風に変わった年」

ジャン氏はさらに、個人投資家が依然として様子見である一方、ビットコインはETF市場での圧倒的な需要によって「利益確定者から新規買い手への健全な資金循環」が起きていると述べた。

「今年は、仮想通貨を取り巻く多くの逆風が追い風に変わった年だ。特に株式投資家がデジタル資産を積極的に受け入れ始めている」

さらにジャン氏は、「ビットコインETFへの資金流入は、ナスダック市場に流入した額を上回っている」と述べ、その勢いを「驚異的」と表現した。

実際、現物ビットコインETFは先週だけで32億4000万ドルの純流入を記録し、2024年11月の過去最高週にほぼ匹敵する水準となった。

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