インド最高裁判所は17日、銀行に対してすべての仮想通貨取引を禁止するとしたインド準備銀行(RBI)の4月6日付通達に対する異議申し立てをどのインド高等裁判所においても受け付けないことを決定した。地元メディアのInc42が伝えた。
Inc42は、仮想通貨規制分析に関わるインド人弁護士団の5月17日付のツイートを引用し、最高裁がRBIによる仮想通貨取引の禁止の差し止めを拒否したこと、そしてRBIによる禁止に対する申し立てをいかなる高等裁判所でも受け付けないことを裁定した旨を伝えた。報道によれば最高裁はさらに、現在進行中の申し立ての次回審問期日を18年7月20日に設定した。
Anatomy of variance in reports by platforms on SC hearing date:
— Crypto Kanoon (@cryptokanoon) May 18, 2018
1. 30th -Date first given by Court which was immediately changed to 20th on a Counsel's request.
2. 13th -Mistake in hearing 30th as 13th.
3. 20th -Actual date fixed by the SC.
4. 2nd -System generated on SC website. https://t.co/7Vy5pqlctO
〔ツイートの翻訳〕
「報道された最高裁審問期日の相違の詳細:
1. 30日 ー 最高裁によって最初に提示されたが、即座に弁護団の要請により20日に変更
2. 13日 ー 30日を13日と聞き間違い
3. 20日 ー 最高裁により決定された実際の期日
4. 2日 ー 最高裁ウェブサイトのシステムで設定された期日」
最高裁は先週、仮想通貨関連企業11社によるRBIの決定に対する差止命令の要求を却下し、次回の審判を5月17日に設定していた。さらに弁護団のツイートによると、最高裁の5月17日の決定を受け、RBIによる仮想通貨取引禁止通達に対するすでに審理中の申し立てはすべて最高裁へと引き継がれる。
デリー高等裁判所は4月末、RBI、財務省、物品サービス税(GST)評議会に対して、仮想通貨取引を禁止する決定は憲法に違反するとする通知を発行した。
4万4000人を超える署名を集めた「インドをブロックチェーンアプリケーション革命の最前線にする」オンライン請願書は、禁止に対する市民からの激しい抗議の一例である。アメリカの億万長者でテクノロジー投資家のティム・ドレイパー氏は禁止を、同国での頭脳流出を招く恐れのある「大きな間違い」と呼んだ。
分散型仮想通貨に対する不寛容の姿勢にも関わらず、RBIは独自の中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)の発行を検討していると報じられている。RBIはCBDCの利点の可能性を調査するために、部門を超えたグループを結成した。