インドの仮想通貨取引所コインデルタ(Coindelta)は、インドの仮想通貨ビジネスに対する厳しい規制によるコスト上昇を理由に、取引所事業を断念すると発表した。コインデルタが、公式ブログで3月30日に明らかにした。また3月30日午後2時(タイムゾーン不明)、すべてのサービスを停止した。

取引所事業開始から18ヵ月後、コインデルタは、インドの取引所サービスに対する規制が原因で運用コストが上昇したため、事業継続は経済的に不可能だとユーザーに伝えた。コインデルタは、次のように続けた。

「過去6ヵ月間、コインデルタ取引所の運用は、極めて困難だった。中央銀行にあたるインド準備銀行(RBI)が銀行に対して発した仮想通貨関連事業との取引禁止令により、シームレスな入出金サービスを提供する我々に不利な立場を強いた。最高裁判所の訴訟では、規制の動向を予測できるような重要な進展はなかった。」

RBIは2018年4月、インド国内のすべての銀行に対して、仮想通貨関連事業へのサービス提供を禁止した。規制の不透明な状況が続いているため、個人でも銀行口座の閉鎖に直面したとされるほか、一部金融機関が、口座保有者に仮想通貨取引を控えるよう要求したと報道された

コインデルタによると、3月30日午後2時(タイムゾーン不明)、すべてのサービスを停止。この時点で未処理の注文はキャンセルされ、顧客の資産はウォレットに返却された。また同取引所は、2019年4月29日までウォレットサービスを提供予定で、その後はサポートページか電子メールを介して出金を行うよう顧客に求めている。

また、公式ブログの説明通り、コインデルタがすべての出金に対して固定手数料を設定していることから、複数の顧客がコインデルタのツイッターアカウントに対して投稿。手数料が高額なため、少額の仮想通貨の出金では割に合わないとした。

コミュニティの怒りを和らげつつ、コインデルタの顧客を引き込むため、ライバルにあたる取引所ワジールX(WazirX)が3月30日、資産をワジールXに移すことを選択した場合、コインデルタの出金手数料を負担するとユーザーに告知した

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 Indian Crypto Exchange Coindelta Shutters Services, Citing Adverse Regulatory Conditions