インドにおけるコーヒー生産を推進するインド政府商工省(MCI)のコーヒー委員会が、コーヒー生産者と購買者を直接結び付け中間業者を削減するため、ブロックチェーン基盤の電子商取引アプリのテスト版を公開した。MCIが公開した3月28日のプレスリリースにより明らかになった。
このアプリは、インドで生産されるコーヒーについて、「豆からコーヒーカップまで」のサプライチェーンの透明性とトレーサビリティの向上を目的としている。またこのプロジェクトには、農業向け電子管理プラットフォーム「M/sエカ・プラス(M/s Eka Plus)」が協力した。
インドのビジネス誌ビジネス・ラインによると、インドには35万人以上のコーヒー生産者がおり、今回のアプリでは、まず限られた生産者のみ参加するパイロット版として4~5ヵ月間運用する予定としている。テストの成功が見込める場合、インド全体のコーヒー生産者に対象が拡大されるだろうとした。
ブロックチェーンは、サプライチェーンの効率化を図るため、世界中の食品製造業者に採用されている。
3月19日、米農務省の豚肉委員会が、スタートアップ企業ライプ・アイオー(ripe.io)と提携した。持続可能性、食品安全基準、家畜の健康、環境保護などの監視・評価を目的に、豚肉用サプライチェーン向けのブロックチェーン基盤プラットフォームのテストを行う。
2月23日には、フランスのエマニュエル・マクロン大統領が、農産物のサプライチェーン管理にブロックチェーン技術を活用することを提案。ブロックチェーンが農産物の清算と流通に透明性をもたらし、消費者のトレーサビリティへの懸念解消にも役立つと述べた。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 India to Use Blockchain to Improve Coffee Supply Chain