仮想通貨ギャンブルプラットフォーム「Stake」の4100万ドル(約60億円)の不正流出に関わったハッカーが、ポリゴン(MATIC)バイナンスコイン(BNB)で32万8000ドル分を移動させた。ブロックチェーンセキュリティ企業のセルティックが報告している。

最新の移動は9月11日午後4時09分(UTC)に、約6万1500ドル相当の300BNBトークンが外部所有のアドレスに移動され、その後アバランチェのブロックチェーンにブリッジされた。また、7時間前の午前7時18分(UTC)には、26万6000ドル以上相当の52万MATICトークンもアバランチェに移動された。

この52万MATICと300BNBは、合計で32万8000ドルにのぼる。さらに、ブロックチェーンセキュリティ企業アーカムによれば、盗まれた資金のうち450万ドルが9月7日にビットコインブロックチェーンにブリッジされた。しかし、これらの移動した資金合計480万ドルは、ハッカーから盗まれた総額4100万ドルのわずか1.2%に過ぎない。

ハッカーは9月4日にStakeのバイナンス・スマートチェーンとイーサリウムのホットウォレットの秘密鍵にアクセスし、ハッキングを行った。米国の連邦捜査局(FBI)は、北朝鮮のラザラスグループがこのハッキングの背後にいると考えている

Stakeから4100万ドルが奪われたことで、仮想通貨業界におけるハッキングと詐欺の被害総額は、2023年には10億ドルを大きく超えることになった。セルティックは、8月末の被害総額を9億9700万ドルと報告していたが、過去2週間の攻撃で10億ドルを超えることになる。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン