規制当局との交渉には時間が必要かもしれないが、最終的にビットコイン上場投資信託(ETF)は承認されるかもしれない。

「私たちは、ビットコインETFは可能かどうかという問題ではなく、いつかという問題だと考えている」と、グレイスケールインベストメンツのマネージングディレクターのマイケル・ゾンネンシャイン氏は、モルガン・クリーク・デジタル共同創設者のアンソニー・ポンプリアーノ氏とのインタビューの中で語った。「規制当局は、デジタル通貨を資産クラスとして先取りするという素晴らしい仕事をした」と、ゾンネンシャイン氏は付け加えている。

ゾンネンシャイン氏は、グローバルな仮想通貨の世界が動くスピードについて触れ、米国の規制当局の態度はその積極的正から生じたと説明している。

「実際、既存のフレームワーク内の資産クラスとして規制当局と協力する方法はあるが、規制当局はまだETFを承認する準備ができていないだけだ」と、ゾンネンシャイン氏は述べている。

これまでにも多くのETFの試み

投資家やトレーダーがメインストリームの金融市場でビットコインにアクセスできるようにするビットコインETFは、過去数年間、仮想通貨の世界で何度も実現しようとされてきた。しかし、米証券取引委員会(SEC)は、複数の企業からのビットコインETFの申請を拒否してきている。

「彼らは市場内の特定のダイナミックスがもう少し成熟することを待っていると思う」と、ゾンネンシャイン氏は規制当局の態度について語った。

ゾンネンシャイン氏は、「ビットコインのよりグローバルなオーダーブック、監視協定、デジタル資産が取引される様々な市場での規制と監視」といった規制当局の懸念を挙げている。

過去のビットコインETF

これまで米資産運用会社ヴァンエックやビットワイズによってビットコインETFが申請されてきたが、SECによって拒否判断されている。

昨年10月にはビットワイズのビットコインETFについてSECが拒否判断を下している。その後ビットワイズのETF申請については再審査となっていたが、今月にはビットワイズ側が申請を撤回している

またビットコインETFを巡っては、ヴァンエックは昨年9月にビットコインETF申請を取り下げている

今年1月には、ヴァンエックのジャン・ヴァン・エックCEOは、ブルームバーグTVのインタビューの中で、米証券取引委員会によるビットコイン上場投資信託(ETF)の認可は「すぐにはないだろう」との見通しを示している

インタビューの中で、ビットコインETF承認の可能性について質問されたヴァン・エック氏は、「最終的には認可を得るだろう」とは答えたものの、「すぐに承認されるとは思わない」と語った。

SECはビットコインETFに対する懸念として価格操作を挙げているが、ヴァン・エック氏は、「SECがビットコインETFに関して何を心配しているのかよくわからない」とも述べていた

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン