ウィンクルボス兄弟の仮想通貨取引所ジェミナイは、米国の取引所間での競争が激化する中、現在300億ドル相当の仮想通貨を保管している。

5月11日の発表で、ジェミナイは保管する仮想通貨の量が増えたのは機関投資家からの強い需要によるものだと述べている。

「今年の仮想通貨市場の目覚ましい成長と機関投資家の参加の増加に伴い、2021年のはじめ以来、私たちの管理下にある仮想通貨は3倍以上に増加した」

ジェミナイは、ブロックファイやブロックチェンジ、コインリスト、CIグローバルアセットマネジメントなどと連携している。

ニューヨークを拠点とするジェミナイは、キャメロン&タイラー・ウィンクルボス兄弟によって2014年に設立された。ライバルの取引所であるコインベースは4月14日にナスダックに直接上場したが、一方のジェミナイもブルームバーグに株式公開することを「検討している」と語っている。

コインベースの株価は過大評価か?

ウォール街のベテランアナリストであるニューコンストラクトのデビッド・トレーナーCEOは、11日のクライアントへのメモで、競争の激化によってコインベースの株価が100ドル以下になると予想している。トレーナー氏は、コインベースが過大評価していると述べ、現在のコインベースの評価はインターコンチネンタル取引所(ICE)やナスダックを超えていると指摘した。

「投資家は、株価が将来の利益予想を満たせないことを明らかになると、株価が100ドル以下に下落する恐れがあり、株価が低迷することに備える必要がある」

トレーナー氏は、競合が次々と市場に参入するにつれて、コインベースの爆発的な収益を維持できない可能性があると述べている。