友人からの影響や、流行中の「稼げるチャンス」を見逃すことへの恐怖(FOMO)が仮想通貨を購入した最大の理由だーー。
米金融規制当局による調査で、友人からの影響や盛り上がりに取り残されることへの恐怖(FOMO)が、2022年に初めて仮想通貨を購入した投資家が増加した要因の一部だという結果が出た。
米金融業界規制機構(FINRA)投資家教育財団の調査によれば、新規仮想通貨投資家の大部分(31%)が「友人の勧め」を仮想通貨に関心を持った主要な理由として挙げている。
これに対し、友人に勧められて初めて株式や債券に投資する人は全体の8%にとどまり、仮想通貨投資には株式や債券投資にはない「社会的要素」があることが明らかになった。
仮想通貨は「少額から始められる」という理由が24%で2番目に大きかった。これは株式や債券投資家と同様の割合だ。
また、回答者の約10%が「潜在的に大きな投資機会」を逃さないために初めて仮想通貨を購入したと回答している。
調査では仮想通貨投資家の48%がデジタル資産市場に関する情報を友人や家族、職場の同僚から入手していると答えた。これに対して株式投資家は35%だった。
友人からの勧め以外ではSNSからの情報を頼りに仮想通貨を買う人が25%となった。
また、新規仮想通貨投資家は平均年齢が若干若く(37歳)、4年制大学を卒業している人が少ない(28.5%)ことがわかった。これに対して株式投資家は43歳で、4年制大学を卒業している人が46.3%だった。
興味深いのは、仮想通貨所有者が当初考えていたほど仮想通貨について知識がないことが明らかになったことだ。
仮想通貨を買う人は、仮想通貨がどのように発行され、法定通貨に換算され、課税されるか、取引がどのように「詐欺に対して脆弱」であるかといった質問がある5問のクイズで26.6%の正答率だった。
調査対象となった465人の参加者は昨年9月9日と29日に米国の家庭から無作為に選ばれた。