マイケル・セイラー氏が率いるビットコイントレジャリー企業ストラテジーは、2024年11月にトランプ大統領が選挙に勝利して以降、ビットコイン(BTC)の保有量を倍以上に増やしている。
同社は、トランプ氏の大統領選勝利から現在までの9か月間で37万6571BTC(時価43億2000万ドル相当)を新たに取得。これは、それ以前の約4年で蓄積していた25万2220BTCを大きく上回る。
つまり、ストラテジーが現在保有する62万8791BTCのうち、60%がトランプ勝利以降の9か月間で取得されたものとなる。トランプ政権下では仮想通貨に対する規制緩和が進み、バイデン政権時代の業界締め付け政策が撤回されたことも背景にある。
過去3番目の規模となる購入を開示
月曜、ストラテジーは米証券取引委員会(SEC)への提出書類の中で、直近1週間で2万1021BTC(約24億6000万ドル相当)を購入したと明かした。これは、同社が過去5年間で行ったビットコイン購入としては金額ベースで3番目の規模となる。
今回の取得価格は1BTCあたり平均11万7256ドルと、過去最高水準での購入となった。高値にもかかわらず買い増しを行ったことは、同社のビットコイン戦略への確信が揺らいでいないことを示している。
なお、同社は2024年11月の選挙後にも、2回にわたり大規模購入を実施。5万5500BTC(54億ドル相当)と5万1780BTC(46億ドル相当)を取得していた。
セイラー氏「ビットコインは“自由のウイルス”」
ストラテジーの創業者兼会長であるマイケル・セイラー氏は月曜、FOXビジネスに出演し、ビットコインを「自由のウイルス」と表現した。
「ビットコインは群れのような存在だ。世界中のどこかに、必ずこのエコシステムを支える人がいる」と述べたうえで、「まるでスズメバチの群れのように止められない存在だ」と語った。
「ウォール街はまだ気づいていない」
セイラー氏はインタビューで、「ウォール街はいまだにこの動きの本質を理解していない」と指摘。そのうえで、「現在、ストラテジーは米国で4番目に収益性の高い金融企業になっている」と語った。
他の企業が次々とビットコインをトレジャリーに組み込んでいることについて問われた際には、「それは問題ではない。企業がガソリンエンジンや電気、インターネット、コンピューターを取り入れたように、ビットコインもいずれ“常識”になる」と語った。
ストラテジーは、2025年第2四半期に過去最高となる100億ドルの利益を計上したばかりである。
現在、ストラテジーが保有するビットコインの総額は72億2000万ドルにのぼる。1BTCあたりの平均取得価格は7万3277ドルとされており、価格上昇による含み益も大きい。
同社は現在、全ビットコイン流通量の約3.16%を保有していることになる。
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