フランス株式市場の規制当局である金融市場庁 (AMF)は、同国の中央銀行とフランス健全性監督破綻処理機構(ACPR)と共同で、「投機的な」暗号資産(仮想通貨)に関連するリスクを喚起する警告を、11月26日、AMFの公式ウェブサイト上でプレスリリースとして掲載した。
この3者による共同声明は、フランスのタバコ販売店連盟が、2019年1月より同国たばこ店でビットコイン(BTC)を販売する許可を得たとする最近の報道に対し、明確に回答する形で出されており、 AMF、ACPR、フランス中央銀行は、次のように断言している。
「我々は、事情に精通していない個人の投資家に適していない投機的な『仮想』資産への投資に関わるリスクを人々に喚起している [中略]。BTCの売買および投資は、現在のところ、当局の規制の対象外で行われている」。
フランスのタバコ販売店連盟は、同国の仮想通貨ウォレットのプロバイダである「ケプラーK」と提携し、50、100、250ユーロの額面のBTCとの引換券を、フランス国内の4000件以上にもおよぶタバコ屋で販売する計画だと伝えられていた。
フランス中央銀行を母体とするACPRが、その計画に対しゴーサインを出したことを示唆する報道がメディアから流れる一方で、当のフランス中央銀行は、頑なにその主張に異議を唱えていた。
昨日出された声明では、ケプラーKという商標を使用している事業体は、伝えられるところによると、「資本金が50000ユーロであり、 [中略]フランス国内外の当局からの認可および承認は全く受けておらず、顧客層に対して保証を提供する可能性は低い」と強調している。
また、本件と、フランスで正式に承認されている企業である、ケプラー社、ケプラー・シュブル社、ケプラー・キャピタル・マーケット社とは、一切関わりがなく、これらの企業とケプラーKと混同してはならないことを引き続き明確にしている。
フランス中央銀行総裁は、昨年12月、BTCの投資リスクの高さを強調した警告を発しており、AMFは、少なくとも2度にわたって、複数の仮想通貨関連サイトを投資ブラックリスト追加している。
にもかかわらず、今年9月には、規制当局は「世界中の投資家を惹きつけるため」の手段として、新規仮想通貨公開(ICO)を運営する企業にライセンスを付与する新たな法的権限を得ている。また、フランス議会下院の財務委員会では、仮想通貨の売却に対する課税を緩和する法案の改正案が採択され、今月は仮想通貨に前向きな展開が続いている。
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— コインテレグラフ⚡仮想通貨ニュース (@JpCointelegraph) 2018年10月31日
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