破産した仮想通貨企業に対する債権取引プラットフォームであるOPNX取引所は6月21日、新たなエコシステムパートナーとして「3ACベンチャーズ」を発表した。
開発者によると、「この提携により、OPNXエコシステム内で構築され、分散型の未来に向けて取り組むプロジェクトに投資される」という。
OPNXは、スー・チュー氏とカイル・デイビス氏によって設立された。2人は現在破産しているシンガポールのヘッジファンド「スリーアローズキャピタル(3AC)」を共同設立した。デイビス氏は発表を引用し、「3ACは死んだ、3ACベンチャーズに栄光あれ」とコメントしている。同社のランディングページには、「3ACベンチャーズは、レバレッジなしで優れたリスク調整リターンに焦点を当てている」というテキストと共に、メール連絡先が掲載されている。
2022年6月、3ACは、仮想通貨の弱気相場を背景にした一連のレバレッジ取引の失敗と、2022年5月のテラ・ルナ・エコシステムの400億ドルの崩壊へのエクスポージャーが原因で、英領バージン諸島で破産を申請した。破産申請後、デイビス氏とチュー氏の行方は分からなくなっているが、メディア活動から彼らはドバイやインドネシアで過ごしているとみられる。
ピーク時には、3ACは100億ドルの資産を管理していたとされる。破産時には、同社は34億ドルの債権者請求があった。
6月15日、3ACの清算人は、米国の裁判所でデイビス氏に対する侮辱罪で訴訟を起こす動議を提出した。ただし、この動議はシンガポール国籍のチュー氏には適用されなかった。同氏は米国の管轄権外のためだ。
4月にローンチされたOPNXは、最初の数日間はほとんど取引が行われなかったが、その後、1日平均で3千万ドルを超える取引量を記録している。取引所は5月31日に独自のトークンOXをローンチし、発表時点で3億ドルの完全希薄時時価総額を超えた。
3AC is dead, long live 3AC Ventures https://t.co/61s8uQquOZ
— Kyle Davies (@KyleLDavies) June 21, 2023