元米商品先物取引委員会(CFTC)委員長のクリス・ジャンカルロ氏は、ニューヨーク拠点の弁護士事務所ウィルキー・ファー&ギャラガーに首席弁護士として採用された。ロイターが12月2日に報じた。引き続き仮想通貨やブロックチェーンの領域でのデジタル改革に注力するとされる。
ジャンカルロ氏は、CFTC委員長時代に仮想通貨への理解ある言動から「クリプトパパ」の愛称で呼ばれていた。
同氏は今回、以下のように述べている。
「私は自分の時間を、世界中のウィルキーのクライアントを支援することと、公益の重要な問題にフォーカスすることにさく。(中略)これ以外にも、ブロックチェーン基盤のデジタルドルの開発やLIBOR(金融取引の指標となっている「ロンドン銀行間取引金利)に取って代わるアメリカが先導する新たなベンチマークの開発の推奨を引き続き行う」
今年10月、ジャンカルロ氏は、中国のデジタル人民元に対抗するため「デジタルドル」を立ち上げるべきだと提唱していた。中国のデジタル人民元やフェイスブックの仮想通貨リブラの登場は、米国主導のグローバルな通貨システムにとっての冷戦時代に宇宙開発で米国がソ連に遅れを取った「スプートニクショック」だと述べていた。
デジタル通貨についても、ライバルの出現がドルの優位性を脅かしていると強調している。
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翻訳・編集 コインテレグラフジャパン