米国の仮想通貨マイニング企業のギガワット(Giga Watt)は、顧客向けのTelegramのメッセージの中で、同社の施設へのアクセスと電源を遮断し、その業務を停止したことを報告した。
ギガワットはかつて仮想通貨マイニングの企業でトップ5に数えられていたが、昨年11月にワシントン州の裁判所に破産申請を行った。ギガワットは今回の発表で、カスタマーウォレットに残っている仮想通貨は3月までの間、ギガワットのダッシュボードを介して引き出すことができると通知している。
ユーザーのマイニング装置に関しては、ユーザーは今後2週間以内に出荷し、追跡データを含むEメール通知を受け取ることになるという。Eメールの通知を受け取れない場合には、ロックアップされた施設内に機器が残されていることを意味するとしている。
ギガワットは、口座からの出金や顧客の本人確認(KYC)、カスタマーサポートを行う従業員をわずかばかり残しているだけだという。ギガワットのTelegramグループによれば、18年7月以降、一部の従業員に対する給与が支払われていない状態だ。
今回のギガワット側の発表によれば、追加情報や変更があれば顧客に改めて知らせるとのことだ。
米国でのマイニングからの撤退は、ギガワットだけではない。マイニング大手のビットメインは、米テキサス州ロックデールでのマイニング事業を縮小していることが明らかになっている。地元メディアの報道によれば、2人のエンジニアと人事部門トップ以外の従業員をレイオフしたという。
またビットメインはイスラエルとオランダのオフィスを閉鎖することをメディアとの取材の中で認めている。
マイニングとは、ある仮想通貨のブロックチェーン上に新しいブロックの生成(取引承認)を行い、その対価として仮想通貨を受け取る一連のプロセス。このプロセスを金の採掘になぞらえて、マイニングと呼ばれる。仮想通貨の管理・運営へは多数のノードの参加が必要であり、彼らがそれらの作業を行う動機づけとして仮想通貨の付与がある。一回のブロックの生成で報酬を得られるのは一人(1ノード)であり、その一人に選ばれる確立は完全にランダムだが、個人の使用するPCの計算速度が速いほどその確率は上がる。そのマイニング速度を表す単位をハッシュレートと呼び、1秒間に何ハッシュの計算が可能か(Hash/s)を示す。表記はHs、Hsの千倍であるKHs、さらにその千倍のMHsなどがある。 仮想通貨によって、マイニング方法は異なり、それらは、PoWやPoS、PoIなど様々である。とりわけ、PoIを用いたマイニングはハーベスト(収穫)と呼ばれる。このようにマイニングを行う個人をマイナーと呼ぶ。
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— コインテレグラフ⚡仮想通貨ニュース (@JpCointelegraph) 2018年10月31日
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