仮想通貨マイニング大手のビットメインはオランダでの事業を縮小させることを選択した。Coindeskが同社の声明をもとに報道した。仮想通貨の弱気相場の中で、ビットマインは世界的に事業の縮小に動ているいようだ。
ビットメインは昨年12月にイスラエルの開発センターを閉鎖したほか、1月にはテキサス州でのマイニング事業を縮小していることが明らかになっている。
ビットコインの価格が4000ドルを下回って推移してる中で、ビットコインマイニング事業を手掛ける企業は収益低下に苦しんでいる状態だといわれている。
ビットメインは声明の中で、長期的で持続可能なビジネスを構築するため、オフィス閉鎖を進めていることを認めた。
「長期的かつ持続的でスケーラブルなビジネスを構築するとき、私たちはスタッフとの業務との見直しを行っている。これにはアムステルダムとイスラエルのオフィスを閉鎖するという決定が含まれている」
Coindeskによれば、オランダでは主にマイニングプールのBTC.comの運営と開発が行われていたという。閉鎖の時期やどのくらいのスタッフが解雇されるのかといった詳細は明らかになっていない。
さらにビットメインは、自分たちの資源をコア事業に集中させると声明の中で述べている。
「私たちは、付随的なものではなく、自身のミッションの核心となるものに焦点を合わせている」
コインテレグラフはビットメインにコメントを求めたが、現時点までビットメイン側からの返答は得られていない。
ビットメインを巡っては、イスラエルやオランダなどからの撤退・閉鎖のほか、より大規模なスタッフのリストラを進めているとの噂も浮上している。中国のソーシャルメディアの中では、2500人の従業員を半分に削減しようとしているとのメッセージも投稿され、話題となった。
その一方、ビットメインは香港での新規株式公開(IPO)を計画しているが、香港の地元メディアは香港証券取引所の監督部門が「消極的」と伝えるなど、先行きの不透明感が増している。
1月10日には香港のサウスチャイナ・モーニングポストが、「関係者の話」として、ビットメインの創業者兼CEOであるジハン・ウウー氏とツァン・ケチュアン氏の両氏が退任すると伝えた。この件についてコインテレグラフはコメントを求めたが、ビットメインは拒否している。
Bitmain(ビットメイン)とは、仮想通貨マイニングを主要事業とする会社。本社は中国・北京に位置しているが、世界各地に事業所をもち、マイニング界では世界最大規模。マイニング専用のマシンを大量投入し大規模なマイニングを行っている一方で、マイニングプールやクラウドマイニングといったマイニングサービスの提供にも力を入れている。マイニングマシンの開発では、自社製品である「Antminer(アントマイナー)」の販売を行っており、世界で高いシェアを獲得している。子会社に、Antpool社やBTC.com社などがある。マイニングにおける企業の参入は、非中央集権的管理を目指す仮想通貨にとっては、数名が実質的に仮想通貨を支配することへの危惧が指摘されている。
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— コインテレグラフ⚡仮想通貨ニュース (@JpCointelegraph) 2018年10月31日
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