仮想通貨ブローカー企業のフローティング・ポイント・グループ(FPG)は、6月11日にサイバー攻撃を受けたことを受け、取引や出金・入金を停止したことを確認した。FPGは、この攻撃による損失額が1500万ドル(約21億円)から2000万ドル(約28億円)にのぼると推定している。

6月15日のFPG公式ツイッターアカウントによると、セキュリティ侵害が発覚した後、FPGはすべてのサードパーティアカウントをロックし、ウォレットを移行した。その後、「過剰な警戒」から取引や入金、出金を停止した。

また同社は、アカウントの分離が攻撃の「全体的な影響を制限」したとも述べている。FPGは、機関投資家に仮想通貨市場へのアクセスを提供する国際的な仲介企業だ。同社のウェブサイトによると、FPGとその顧客は500億ドルの資産を運用している。

「FBI、国土安全保障省、規制当局、チェイナリシスと協力して、この事態がどのように発生したのか、資産を回収する方法を理解するために取り組んでいます」とFPGはコメントで述べている。FPGはまた、法執行機関との調査が進行中であるため、追加の詳細を公表できないとしている。

2022年12月、FPGは自主的にサイバーセキュリティ企業プレシエント・オーディターズを通じて、SOC 2タイプ1認証を取得した。この認証は、企業の内部データコントロールの安全性を検証する公式監査だ。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン