マネロン対策でFATF対日審査、来週から SBI濃厚か|仮想通貨関連の審査方法 最新版が明らかに【独自記事】

世界各国のマネーロンダリング(FATF)対策を審査するFATF(金融活動作業部会)による対日審査が10月28日から始まる。審査に先駆けてFATFはコイングラフ日本版に対して仮想通貨に関する審査方法の最新版を明かした。

審査方法の最新版

先週FATFは6日間によるマネーロンダリング対策に関する会合を終えた。今後、仮想通貨に関して各国が以下のような項目を満たしているか審査する。

  • 仮想資産による金融活動や仮想資産提供者に関わるリスクを審査・軽減しているか
  • 提供者を登録もしくはライセンスを付与し、法的権限のある国家機関が監督・監視を行っているか
  • もし提供者が法令遵守に失敗した場合、制裁など行動を起こしているか
  • 仮想資産や仮想資産提供者が関わるマネーロンダリングやテロリスト資金供与のケースで外国の関連機関と協力しているか

また、各国は、他のすべての金融機関と同様に、取引所やウォレット業者などを含む仮想資産提供者(VASP)が以下のような項目を満たしていることを保証する必要がある。

  • マネーロンダリングやテロリスト資金供与目的でどのように悪用されてしまうか理解しているか
  • 他の金融機関同様に全ての領域に渡る事前防止策を取っているか。事前防止策には、顧客は誰なのか知ること、記録をつけていること、疑わしい取引を報告していること、国連の安全保障理事会の制裁リストに入っている実体が関わる取引はないことを保証するか。

実際に日本のどの仮想通貨取引所や関連企業が対日審査の対象になるのかは機密事項だ。

FATFは、「実際に訪問する際、審査チームは、国のリスク文脈によって公共と民間セクターの選ばれた代表と会う」と解説。現段階では詳細は控えるとしたものの、審査の成功は「審査チームと関係する日本の政府機関、民間企業との間で行われる率直で偏見のない議論による」と述べた。

FATFによる対日審査は10月28日~11月15日の間に行われる。

10年前に実施された「第3次FATF対日相互審査」は厳しい結果だった。「40の勧告」の中で日本は重要勧告である「顧客管理」などに「×」がつく悪い結果になったために、日本は今回は汚名を返上したいと考えている。

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(出典:警察庁刑事局組織犯罪対策部)

仮想通貨関連で対日審査が行われるのは今回が初めてだ。

トラベルルール遵守計画も審査対象

FATFの規制に詳しい業界関係者は、6月にFATFが定めたトラベル・ルールにどのように遵守する計画があるか示す必要があると指摘する。コインテレグラフ日本版の取材に答えた。

トラベルルールとは、マネーロンダリングやテロ資金供与対策強化のため、VASPに対して取引に関する顧客情報の収集と送付、VASP間での共有を要求する

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同関係者は、「どの取引所が対象になるのは分からない」としつつも、金融庁登録済みの取引所の全部ではなく一部になるだろうと述べた。取引所選定の基準は以下になるだろうと指摘した。

  • ユーザー数
  • 取引量
  • セキュリティー脆弱性に関する歴史

審査対象 SBIは濃厚か  

「今度うちにも来ますよ、FATFの連中ね」

SBIホールディングスの北尾吉孝社長は、今年1月の決算発表会で上記のように明かしていた。「(前回は)さんざんだった。うちには来なかったけどね」とし、FATFの審査に自信をみせた。

「仮想通貨関連もやってますし、SBIレミットや証券など様々なことをやっている。まさにINTEGRATE(統合)されたオンラインの、世界最大のコングロマリットということで(FATFの)連中はうちのグループ訪れたいんでしょう。」

また上記に掲げた基準を全て満たしているのは、例えばコインチェックとかが考えられるのではないだろうか。