9日から「セキュリティー違反」のため取引を停止しているイスラエルの分散型取引所バンコールは、コインテレグラフに対して24時間以内に取引を再開する予定だと話した。

 バンコールは9日にツイッターで「セキュリティー違反」を確認。関係者によるとバンコールのトークンBNTや約2万5000イーサリアム(ETH)、30万Pundi X (NPXS)など1200万ドル(13億円)以上が盗まれたという。仮想通貨両替所チェンジリーを使って盗んだトークンの一部を交換されたとみられるという。バンコールによると「利用者のウォレットは損害を受けていない」という。

 関係者によると、ハッキングが起きた時に迅速に対応できるように複数の業界関係者と協力してツールや技術開発をしていく方針だという。コインテレグラフが将来的にこうしたサイバー攻撃を完全に封じられるかと尋ねたところ、関係者はイタチごっこだになると指摘。業界の技術発展とともにハッキングも洗練されていくと話した。取引所がお互いに協力することでそうした犯罪者を出し抜かなければならないと強調した。

 先週、イーサリアムの共同創業者ヴィタリク・ブテリン氏は、中央集権型の仮想通貨取引所を非難し、「地獄で焼かれてしまうことを望む」と発言。これについてバンコールは、中央集権か非中央集権化で対立するより、両者が協力して改善を進める重要性について語った。ただ将来的には非中央集権型がブロックチェーンの将来だと結論づけた。