◆ERC20トークンの時価総額が上昇している
◆MakerDao、0X、ベーシック・アテンション・トークンなどが好調
◆一方仮想通貨イーサリアム(ETH)の低迷は続いている
イーサリアムのプラットフォームで使用されるERC20トークンの時価総額が上昇している。一部のプロジェクトが価値ある商品やサービスを提供できると証明し始めていることが背景にあるのではないかという見方が出ている。
Santimentのデータによると、ERC20トークンの時価総額は、8月は110億ドル(約1兆2300億円)だったが現在は128億ドル(約1兆4300億円)。3カ月ほどで2000億円ほど市場規模が拡大している。また、イーサリアム(ETH)の時価総額と約210億ドルと比較しても、40%から60%以上へと急上昇している。
ERC20トークンの上昇について、トラストノードは、一部プロジェクトの成功があるのではないかと分析。ERC20は、新たなトークン作成が容易なため、ICOで最も人気の高いプラットフォームとして「ICOブーム」をけん引してきた。
(引用元:Trustnodes 「人気イーサリアム トークン(時価総額順))
例えば 、最近はやりのステーブルコインを持つMakerDao。MakerDaoは、ステーブルコインDaiを発行していて、先月には米国を代表するベンチャーキャピタリストのアンドリーセン・ホロウィッツ氏から1500万ドル(約16億9000万円)の出資を受けた。
また0X(ZRX)は英国最大の仮想通貨取引所コインベースへの上場が発表された後、急上昇。さらにベーシック・アテンション・トークン(BAT)も、0Xと同じようなプロセスでコインベースに上場するのではないかという観測が浮上し、勢いを増している。
BATは、グーグルクルーム基盤のブレイブ・ブラウザーの立ち上げを発表しており、こちらも市場から好感されているという。
ICOとイーサリアム (ETH)
低調なイーサリアム (ETH)のパフォーマンスの一因として、ICO換金説があげられる。8月にイーサリアム(ETH)が300ドルを下回って9カ月ぶりの安値をつけた時、ICOの主催者が相次いでトークンを売却して現金化に走っているというのが大方の見方だった。
ICO市場の凋落は止まらないようだ。先日、コインテレグラフ日本版は、ICOの旨味がなくなってきているというレポートを報道した。
ベンチャーキャピタルのファブリック・ベンチャーによると、今年1月から9月までのICOで、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のパフォーマンスを上回ったのは3分の1に過ぎなかった。また、今年のICOのうち、資金調達に失敗したり、消えたり、投資家に払い戻ししたりしたICOは全体の58%。ハイテク株の比率が多い米株式市場ナスダックなどが進めるように、ICOからセキュリティー・トークン・オファリング(STO)へ業界がシフト転換する動きも見られる。
仮想通貨イーサリアムの価格は8月中旬以降、ほぼ動きがない状態が続いている。
(引用元:Trading View イーサリアム (ETH)の価格推移(過去3カ月)」
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