オランダの金融情報関連の捜査当局(FIOD)は2月17日、仮想通貨がらみのマネーロンダリング容疑で男2人を逮捕した。米国内国歳入庁(IRS)が2月18日に発表した。男は仮想通貨ミキシング・サービスを利用していたが、当局は男2人のビットコインアドレスとIPアドレスの関連を突き止めたとしている。

男らは、仮想通貨を使用したマネーロンダリングが絡む2件の犯罪調査に関与したとされる。捜査は、オランダの重大不正・環境犯罪・資産押収捜査局が実施した。

容疑者の1人は、45歳の男で210万ユーロ(約2億5000万円)のマネーロンダリングに問われている。仮想通貨対応のクレジットカードで大量に買い物をしたという。現金で1万ユーロ(約120万円)を引き出したともされる。押収されたものには、金(ゴールド)3キロ、仮想通貨で26万ユーロ相当のデビットおよびクレジットカード、車、時計や宝石などの高級品がある。

もう1人の男は、10万ユーロ(約1200万円)を洗浄した。男は、仮想通貨ミキシング・サービスのベストミキサーを利用したとされるが、当局は、同男のビットコインアドレスと関連するIPアドレスを突き止めることができたとしている。

仮想通貨とマネロン

世界の金融規制当局は仮想通貨がマネーロンダリングに使われるとして規制を強めている。ロシア中央銀行はこのほど、疑わしいトランザクション取締に向けたリスク対策の規定を改定した。当局はあらゆる仮想通貨関連のトランザクションはマネロンリスクがあると指摘している。

さらにスイスでは金融機関を監督する「スイス連邦金融市場監督機構(FINMA)」がマネーロンダリング防止(AML)条例に基づき、仮想通貨取引所の顧客による取引の報告義務が発生する金額を、5000CHF(スイス・フラン。約56万1000円)から1000CHF(約11万2000円)に引き下げる提案を発表している。

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翻訳・編集 コインテレグラフジャパン