中国人民銀行の社会保障基金評議会の前副会長の王忠民氏は、中国がデジタル人民元のバックエンドアーキテクチャの開発を完了したと発表した。
王氏は北京で開かれた騰訊(テンセント)フィンテック研究所とフィンテック50フォーラムが共催するフィンテックフォーラムの中で明らかにした。
すでに多くの仮想通貨があり、開発が進んでいる中で、王氏はデジタル通貨と共存できる決済インフラの構築も目指しているという。
特に新型コロナウイルスの影響によってデジタル決済インフラの構築に関心をもつ企業や政府関係者が増えたことで、デジタル通貨分野の競争が激化していると指摘。王氏は発表の中でフェイスブックのリブラに言及した。
CBDCはテスト段階
王氏はデジタル人民元については「テスト段階だ」と述べた。地元報道ではこれまでに「深セン、蘇州、西安新区、成都、および将来の冬季オリンピック」で試験的な導入を開始する予定だと報じられている。