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Zoltan VardaiZoltan Vardai

DEX採用とHIP-3が200ドルHYPEシナリオを後押し 競合がハイパーリキッドの支配力を脅かす

DEX採用とHIP-3が200ドルHYPEシナリオを後押し 競合がハイパーリキッドの支配力を脅かす
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分散型パーペチュアル取引所ハイパーリキッドは、2025年に仮想通貨分野のブレイクアウト案件の一つとなったが、競合が提供する魅力的な報酬制度が、投資家を引き離そうとしている。

キャントール・フィッツジェラルドは、ハイパーリキッドのHYPEトークン(HYPE)が2035年までに200ドルへ急騰すると予測している。HYPEトレジャリー企業ハイペリオン・ディーファイのCEOであるヒョンス・ジョン氏は、その上昇はハイパーリキッド改善提案3(HIP-3)によってもたらされると主張する。

「HIP-3は、ハイパーリキッドの次の成長段階を牽引する主要要因であり、キャントールが提示した評価フレームワークを成立させる中核的な要素だと見ている」とジョン氏はコインテレグラフに語った。

パーペチュアルスワップは、原資産の価格に連動する先物系デリバティブ契約で、満期日を持たない。これらの契約は、ロングとショートの保有者間で支払いを調整する資金調達メカニズムによって、価格を現物に近づけている。

データアグリゲーターのコインゲッコーによると、パーペチュアル先物DEXの市場シェアは、2023年1月の2.1%から、2025年11月には過去最高の11.7%に拡大した。

DEX to CEX perps volume ratio. Source: CoinGecko.com

キャントール・フィッツジェラルド、2035年までにHYPEは200ドルと予測

12月上旬、キャントール・フィッツジェラルドは調査ノートで、分散型取引所の利用拡大が、今後10年でHYPEトークンを200ドル超へ押し上げると予測した。

同社は12月16日付の調査ノートで、「すべての手数料が買い戻しを通じてトークン保有者に還元される事実を踏まえると、2035年までにHYPEは50倍に近い水準で取引されるべきだと考える」と記し、次のように付け加えている。

「この手法を用いれば、HYPEが200ドルを超える道筋が見える」

この予測は、トークン価格が年率15%の複利成長率(CAGR)で推移し、アシスタンス・ファンドが約2億9,100万枚のHYPEトークンを買い戻すことで、総供給量が6億6,600万枚に減少することを前提としている。

AFはオンチェーンの仕組みで、プロトコル取引手数料の99%を用いてHYPEトークンを買い戻し、トークン需要を人為的に押し上げることを目的としている。

HYPE token predictions, 10-year forecast. Source: Cantor Fitzgerald

この強気予測では、中央集権型取引所(CEX)が毎年約1%の市場シェアをDEXに失うことも前提としており、これは推定6,000億ドル相当の取引量に相当する。

新興競合がハイパーリキッドにとって最大の脅威

ハイパーリキッドの成長見通しに対する最大の脅威は、新興の競合DEXであり、とりわけライターDEXのトークン生成イベント(TGE)が注目されている。

「短期的には、他のパーペチュアルDEXとの競争がリスクとなる。特に、トークン生成イベントをインセンティブとして市場シェア獲得を狙うライターのような新規参入組が該当する」とジョン氏は述べた。

イーサリアムのロールアップを基盤とするDEXであるライターは、ゼロ手数料モデルと独自のポイント制イールドファーミング制度によって勢いを増しており、1日当たりの取引高が80億ドルを超えたと報告している。

Perp Dex, 24-hour volume. Source: Perpetualpulse/Cointelegraph

ライターの報酬ファーミング制度は、2025年末に予定されていると噂されるTGEへの期待を、トレーダーの間で広く喚起した。現時点で同プラットフォームは正式なトークン発表を行っていないが、エアドロップ・ファーミング・アカウントのレジェンズ・トレードによると、12月20日時点で、ライターのポイントは店頭市場で約12ドルで取引されている。

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