仮想通貨取引所大手バイナンスのジャオ・チャンポン(通称CZ)は18日、ツイッターでAMA(なんでも聞いて)を開催し、市場関係者が注目するバイナンスUSが取り扱う仮想通貨などに関する質問に答えた。

バイナンスは6月15日、バイナンスUSを立ち上げ米国に進出すると発表した直後に利用規約を変更し、9月から米国利用者はバイナンス(Binance.com)を使えなくなると発表。バイナンスが抱えるほとんどのアルトコインの取引が米国でできなくなるのではないかという観測が出ていた。

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CZは、米国市場での方針について「我々はいつでも完全にコンプライアンス遵守の方針だ」と強調。これまでバイナンスは米国市場をターゲットにしてこなかったものの、CZは「機は熟した」とし「米国の利用者にサービスを提供する方法を探っている」と話した。

バイナンスは、米国の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)に認可されたBAM Trading Servicesと提携。バイナンスUSの運営をBAMに任せる方針だ。

バイナンスUSの立ち上げ日に関しては「3カ月以内で実現できることを望んでいる」と発言した。さらにバイナンスUSが取引する仮想通貨に関しては「確認次第すぐに公表する」とし、それまでインターネット上のFUD(恐怖、不安、疑念を煽る情報)を信じて結論を急がないように警告した。

またバイナンスコイン(BNB)がバイナンスUSに上場するかについても「まだ分からない」と発言。バイナンスUSにBNBを上場させるべく努力をしており、ウガンダなど他の法定通貨ー仮想通貨交換が可能な取引所でBNBは上場している他、チェイナリシスなどのブロックチェーン分析企業が支持している点は「ポジティブ」としつつも、「公式発表があるまで分からない」と述べた。

仮想通貨トレーダーのアレックス・クルーガー氏は、もしバイナンスUSでBNBの取引ができなければ、BNBへの需要は下がるだろうと予想した

次のIEOは20日頃発表

またCZは、次回のバイナンスのローンチパッドを使ったトークン販売、すなわちIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)「木曜日あたり」に発表すると述べた。

「1日ほど前後する」かもしれないとし、中止になる可能性もゼロではないという。今回のIEOに参加したい投資家はBNBの保有が義務付けられる。前回の7日間ではなく今回は9日間保有することが求められる。

トークン発行者についてCZは「素晴らしいプロジェクト」とし、今回の時価総額は小さいと述べた。

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