RootDataのデータによると、3月の仮想通貨プロジェクトへのベンチャーキャピタル投資が前月比で52.5%増加し、11億6000万ドルが投じられた。投資の大部分はインフラと分散型金融(DeFi)プロジェクトに集中している。
公表された投資は180件にのぼり、2022年4月以来で最も高い件数となっている。取引の5分の1は100万ドルから300万ドルの間で資金を調達し、15%以上が500万ドル~1000万ドルの資金調達だった。資金を得たプロジェクトの多くは米国に拠点を置いていたが、それでも全体の取引数から見ると10%未満にとどまった。
イーサリアムのレイヤー2ブロックチェーンであるオプティミズムは、3月に最大の資金調達を実施し、8900万ドル相当のトークンをプライベートディールで売却した。暗号技術スタートアップのザマが、7300万ドルのシリーズAで2番目に大きな調達を行った。

3月の取引数は2月から25%増加し、前年同期からは70%以上増加した。また、調達額も前年同月と比較して28%増加した。
ベンチャーキャピタル企業は今年の仮想通貨に対する関心を示唆している。アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)は4月1日、Web3ゲーミングに焦点を当てた3000万ドルのファンドを設立した。

先週、a16zの共同創業者マーク・アンドリーセン氏とギャラクシー・デジタルは、仮想通貨ベースの消費者アプリをターゲットにした1kxの7500万ドルのファンドへのトップ出資者となっている。また、ハックVCは2月に、初期段階の仮想通貨と人工知能(AI)スタートアップに資金を提供するために1億5000万ドルを調達した。
インフラプロジェクトは3月に最も多くの資金を集めた分野であり、総額11億6000万ドルの約4分の1に相当する2億8300万ドルを占めた。DeFiプロジェクトが続き、2億2810万ドルの資金を集め、総額の約20%を占めた。取引所などの中央集権型金融(CeFi)プロジェクトは第3位で、8550万ドルの資金を集めた。

仮想通貨への熱意が市場とともに再燃していることを受け、VC資金は年初から増加を見せている。ピッチブックは、これが米国でのビットコイン上場投資信託(ETF)の立ち上げに起因するとしている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン