仮想通貨マイニング装置大手のカナン・クリエイティブと、ブロックチェーンインフラ企業でビットコインマイニング施設を手掛けるノーザンデータが提携することになった。19日にノーザンデータが発表した。
両社は、人工知能やブロックチェーンの開発、および大規模なデータセンター運用の最適化で協力するとしている。
またノーザンデータによれば、今後数か月で主要なブロックチェーンおよびAI開発企業とのさらなるパートナーシップを構築する計画があるとしている。
研究開発での技術協力に期待
ノーザンデータは、ドイツのブロックチェーンインフラ企業であるノーザンビットコインAG社と、米国のデータセンター運用企業だったウィンストーンUS社の合併により設立された企業だ。ビットコインマイニングを手掛けるほか、高性能コンピューティング用のインフラ構築に重点を置いている。
カナン・クリエイティブのN.G.チャンCEOは、新しいパートナーシップにより技術の進歩と地理的な拡大の両方が可能になると述べている。
「当社のR&Dチームはノーザンデータと協力を始めている。双方がポジティブな成果を達成している。さらにノーザンデータは研究開発における計算リソースでサポートを提供している。カナンは、製品開発やAI、および高性能コンピューティングにおけるさらなる協力を楽しみにしている」
カナンは、チップ開発やマイニング装置の開発を専門としている。ASIC(特定用途向け集積回路)と呼ばれる、仮想通貨のマイニングに特化したチップを使用するマイニング装置を手掛けている。カナンは17年から19年9月までに1億5000万個以上のASICを生産したという。
またカナンは昨年、米国のナスダックでの上場を果たしている。
ノーザンデータはSBIと提携
SBIホールディングスの子会社であるSBIクリプトは2月、ノーザンデータと提携している。SBIクリプトは、仮想通貨マイニング関連の事業を担っている。今回の提携によりSBIクリプトはテキサス州にあるノーザンデータの新たなデータセンター施設を使うことになる。
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