ロシアでのグラフィックカードの売上が、リモートワークの増加と仮想通貨(暗号資産)マイニングの明らかな成長の中で急上昇している。
現地メディアのコマーサントのレポートによると、シティリンク(Citilink)やスビアズノイ(Svyaznoy)のような現地の小売業者でのグラフィックカードの売上が、2020年8月に急増した。
地元のIT機器小売業者であるシティリンクの幹部であるアレクセイル・サコフ氏は、グラフィックカードの売上が8月に49%増加したと、コマーサントに語っている。エヌビディア(Nvidia)のロシア・CIS担当のコミュニケーションディレクターであるイリーナ・シェクホブツソバ氏によれば、エヌビディアの売上高は前年比2倍に増加しているという。
コマーサントいよれば、PC機器の売上は2020年6月から8月の期間に急上昇し、前年同期比で470%増加している。
コマーサントは、この要因としてリモートワークの増加による需要増加とともに、8月以降は仮想通貨をマイニングするための需要が増加していると指摘している。マイニング報酬が増加すると、デバイスの売上が増加する傾向があるとの声を紹介している。
ロシアの仮想通貨マイニングへの関心が高まる一方で、マイニングを取り巻く規制の深く自省も大幅に高まっている。2020年7月に可決されたロシアの仮想通貨関連の法律「デジタル金融資産法」(DFA)では、仮想通貨トレードを合法化しようとするものだが、「マイニング」についてはまったく触れられていない。
一方でロシアでの仮想通貨マイニングについて新たな規制を設けようとする動きも出始めている。2020年9月はじめ、ロシア財務省はDFAを改正して、仮想通貨マイナーを規制することを検討しているとも報じられている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン