オンチェーン分析プラットフォームのチェイナリシスによると、東欧における分散型金融(DeFi)関連の活動が増加しており、仮想通貨の普及が続いていることが示されている。

東欧は2023年7月から2024年6月の間に4990億ドル以上の仮想通貨を受け取った。

10月30日に発表されたチェイナリシスの仮想通貨普及レポートによれば、DeFiの活動はこの地域の仮想通貨価値流入の3分の1を占め、総額は1650億ドルを超えた。

Total value received by region by type of service. Source: Chainalysis

東欧地域は世界で4番目に大きな仮想通貨市場に成長した。この地域の4990億ドルは、世界全体で受け取られた仮想通貨の価値の11%以上を占めている。

レポートによれば、東欧全体で個人投資家における仮想通貨の普及が、仮想通貨市場に新たな資本をもたらす可能性があるという。

Crypto value received in Eastern Europe vs. the world. Source: Chainalysis

DeFi活動は増加したが、依然として中央集権型仮想通貨取引所(CEX)が大きなシェアを占めており、これらのデジタル資産取引の3240億ドル以上を受け取っている。

ウクライナでが仮想通貨取引でリード

東欧内では、ロシアとウクライナが仮想通貨取引でリードしている。レポートは、ロシアに対する国際制裁と戦争が続く中でも、両国での仮想通貨普及が「顕著」であると指摘している。

Eastern Europe: Countries by cryptocurrency value received. Source: Chainalysis

ロシアは1820億ドル以上の仮想通貨流入があり、ウクライナは1060億ドルを記録し、この地域で2番目に大きな国となっている。

ウクライナでは、機関投資家やプロ投資家の取引が市場の成長を牽引している。チェイナリシスによれば、2024年には1000万ドル以上の大規模機関投資家の取引と、100万ドルから1000万ドルの中規模機関投資家の取引が大半を占めている。

Index: Crypto growth in Ukraine by transaction type. Source: Chainalysis

戦争が続く中でも、ウクライナのCEXはこの地域で活動を続けている。例えば、ホワイトビットは、ほかの取引所とともにウクライナで強い存在感を維持している。ホワイトビットの広報担当者はチェイナリシスに次のように語っている。

「ウクライナでは、戦争が続く中で多くの人々が経済的安定を求め、仮想通貨がより安全な代替手段とみなされているため、機関投資家とプロ投資家の仮想通貨取引が急増している。この傾向は、市場のボラティリティ、インフレ、戦争関連の制裁、ブラックロックのような企業によるビットコインETFへの関心の高まりなど、世界的な要因に影響されている」

Cryptocurrencies purchased with hryvnias on order books. Source: Chainalysis

データを見ると、ウクライナの法定通貨フリブニャを使用したビットコイン(BTC)の購入が過去1年間で大幅に増加し、882億ドルを超えた。チェイナリシスのレポートは、フリブニャが対ドルで低下していることから、ウクライナ人がビットコインを価値の保存手段として使用している可能性があると指摘している。

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