仮想通貨市場の恐怖強欲指数が今週、急速に「恐怖」ゾーンへと転落した。市場全体の売りで時価総額は1日にして2300億ドル吹き飛び、4月以来の水準に落ち込んだ。
時価総額、1日で2300億ドル減少
コインマーケットキャップの恐怖強欲指数によると、金曜時点で数値は28に下落し、「恐怖」領域に突入。さらに「極度の恐怖」へと近づいている。
同社のデータでは、仮想通貨市場全体の時価総額は前日の3兆7800億ドルから約3兆5400億ドルへと6%下落し、わずか1日で2300億ドル以上の価値が失われた。これは数カ月ぶりの急激な下落になる。
一方、株式など伝統的資産の恐怖強欲指数も22に低下し、「極度の恐怖」を示した。米国の株式市場は木曜に下落しており、信用市場の混乱、地方銀行の不良債権リスク、米中貿易摩擦への懸念がウォール街全体に波及した格好だ。
ビットコインや主要アルトコインも下落続く
データによると、主要仮想通貨は過去24時間で下落幅を拡大し、市場全体の調整が深まっている。
ビットコイン(BTC)は約6%下落し10万5000ドル前後まで下落。イーサリアム(ETH)は約8%下落して3700ドル付近となった。大手アルトコインの中ではBNB(BNB)が約12%の下落で最大の下げ幅となり、チェーンリンク(LINK)は11%、カルダノ(ADA)は9%下落した。
ソラナ(SOL)とXRP(XRP)も7%超下落し、今月初旬の2桁台の上昇分を帳消しにした。
ステーブルコインを除く主要仮想通貨の下落率は平均で8〜9%に達した。
先週の急落では約200億ドル相当のポジションが清算されたが、今週の下げではその規模は大幅に減少した。
コイングラスのデータによると、金曜時点で取引所全体で約5億5600万ドル分のレバレッジポジションが清算され、そのうち4億5100万ドルがロングポジション、1億500万ドルがショートポジションだった。
NFTやミームコイン、ETFにも波及
今回の下落は仮想通貨だけでなく、ミームコイン、非代替性トークン(NFT)、上場投資信託(ETF)にも影響を与えた。
コインマーケットキャップによると、今週わずかに回復の兆しを見せていたミームコインは、24時間で33%急落。主要ミームコインは9〜11%下落したが、取引高は依然として100億ドル近い水準を維持している。
NFT市場も同様に反落。先週の12億ドル規模の下落から一時的に回復していたが、再び失速し、時価総額は50億ドルを割り込んだ。これは7月以来の低水準だ。コインゲッコーのデータでは、ブルーチップコレクションの大半が過去24時間で2桁の下落率を記録した。
一方、ビットコインETFとイーサリアムETFも影響を受けた。木曜にはビットコインETFから5億3600万ドル超が流出し、イーサリアムETFでも5600万ドル超の純流出が確認された
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